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100元損するしかない? 中国元が手に入らない上海の空港 <下川裕治のどこへと訊かれて>

連載「どこへと訊かれて」

浦東空港の到着階。今回はここでうろうろしてしまった

浦東空港の到着階。今回はここでうろうろしてしまった

「俺がキャッシングしてあげるよ」

 そういうと、クレジットカードを入れる端末を見せた。ここで支払ったことにして、その分の現金を渡すというのだ。

「手数料は100元もらうよ」
「高くない?」
「銀行で両替しても50元とられるんだよ」

 男にすべてを読まれていた。僕は20元がほしかっただけだが、それでも手数料は変わらないという。できれば電話のシムカードも買いたかった。結局、600元を支払ったことにして、500元を受けとった。約1550円も損してしまった。ATMが使えないばかりに。

 他行のATMを置かせないのは浦東銀行の圧力だろうかと勘ぐってしまう。ATMは置くが、引き落とせないようにして、両替窓口に誘導する。その策略ではないかと思えてくる。少額の外貨しかもっていない場合は、100元損をするしかない。

 上海は好きな街だ。古い建物が並ぶ旧フランス租界歩きは、アジアのなかでいちばん楽しい散歩でもある。しかし浦東空港は……。

 1泊して日本に戻った。すると出発階には中国銀行のATMがあった。これも使えるかどうかは不明だが。

下川裕治(しもかわ・ゆうじ)
1954年生まれ。アジアや沖縄を中心に著書多数。ネット配信の連載は「クリックディープ旅」(隔週)、「たそがれ色のオデッセイ」(毎週)、「東南アジア全鉄道走破の旅」(隔週)、「タビノート」(毎月)など


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下川裕治

下川裕治(しもかわ・ゆうじ)/1954年生まれ。アジアや沖縄を中心に著書多数。ネット配信の連載は「クリックディープ旅」(隔週)、「たそがれ色のオデッセイ」(毎週)、「東南アジア全鉄道走破の旅」(隔週)、「タビノート」(毎月)など

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