菅野美穂(c)朝日新聞社
菅野美穂(c)朝日新聞社

 きょう12月16日に最終回を迎える菅野美穂主演の金曜ドラマ「砂の塔 知りすぎた隣人」(TBS系)。その“犯人捜し”が最終話を目前にして盛り上がりをみせている。

 このドラマは、タワーマンションの住人の心の“闇”を描いたサスペンス。高野亜紀(菅野)が夫の健一(田中直樹)、息子の和樹(佐野勇斗)、娘のそら(稲垣来泉)ら家族4人で、高級タワーマンションに引っ越すところから物語は始まる。

 豪華なタワーマンションに胸を躍らせる亜紀だったが、そこで繰り広げられていたのは、セレブ妻たちの見栄と虚飾にまみれた生活。そんな毎日に疲弊した亜紀は、そらの体操教室でかつての幼なじみ・生方航平(岩田剛典)と再会、悩みを打ち明ける仲に。さらに、マンションの隣人・佐々木弓子(松嶋菜々子)とも知り合いになり、次第に打ち解けていくようになる。しかし、実は弓子が監視カメラで亜紀の部屋を監視していたことが発覚、さらには弓子と自身の夫・健一がかつて夫婦で、和樹は弓子の実の子どもであることも明らかになった。

 こうしたタワーマンション内での人間関係に加えて、注目されているのが劇中で起こる連続幼児失踪事件、通称「ハーメルン事件」だ。この犯人をめぐって、ネット上ではさまざまな臆測が飛んでいる。

 これまで5人が被害にあっている「ハーメルン事件」。その特徴は現場に黄色いカーネーションが残されているということ、そして失踪した子どもの母親には、何らかの“問題”があったということ。被害にあった幼児の母親は、ギャンブル依存症だったり、浮気をしていたり、子どもをほったらかして夜遊びしたりしていたのだ。黄色いカーネーションの花言葉が「軽蔑」であることから、「軽蔑すべき母親」への断罪が目的なのではと警察も考え始める。

 前回は、姿を消していた幼女のひとりが見つかり、新たな事実が明らかになった。幼女は犯人に誘拐されたあと、山中で迷子になっていたところを保護される。その証言によると、犯人は男と女の二人組で、口笛を吹いていた、ということがわかった。さらに口笛について捜査をしたところ、それが認知症の音楽療法で使われた曲であることが発覚。警察は現在までに利用した100人弱の患者と関係者リストを入手し、その中で怪しいとされる人物がいる、山梨県の村へと向かう。

 一方、タワーマンションでは、マンションの階段にいた和樹が“あの口笛”を吹く、犯人と思しき人物と遭遇。和樹は亜紀に電話で「ハーメルン事件の犯人を見た」と告げるも、その直後に殴打されて意識を失ってしまう……という展開で、前回は終わっていた。

 最終回の予告では「謎の誘拐事件、完結」の文字が踊り、「犯人は異常に子どもの心を操るのが異常にうまい」といったセリフ、さらには怪しい黒いフードをかぶった人物を生方が捕まえ、その顔を見て驚愕するシーンなどが収められていた。

 これまでの展開や予告をもとに、ネット上では犯人が誰か、ということで大いに盛り上がっている。

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