インスタント袋麺を食べる頻度(%)※本調査は月1回以上袋麺を食べる人を調査の対象としている (提供/東洋水産株式会社)
インスタント袋麺を食べる頻度(%)
※本調査は月1回以上袋麺を食べる人を調査の対象としている (提供/東洋水産株式会社)
キッチンタイマーなどを使って正確に調理時間通り茹でる(%) (提供/東洋水産株式会社)
キッチンタイマーなどを使って正確に調理時間通り茹でる(%) (提供/東洋水産株式会社)
麺が早く茹で上がるように、常に混ぜる(%) (提供/東洋水産株式会社)
麺が早く茹で上がるように、常に混ぜる(%) (提供/東洋水産株式会社)
計量カップを使っている(%) (提供/東洋水産株式会社)
計量カップを使っている(%) (提供/東洋水産株式会社)
好きでよく食べるインスタント袋麺の具材(%) (提供/東洋水産株式会社)
好きでよく食べるインスタント袋麺の具材(%) (提供/東洋水産株式会社)

 1958年に「チキンラーメン」(日清食品)が登場して以来、半世紀以上親しまれてきたインスタント袋麺。いまや一般家庭になくてはならない食品のひとつだが、その立ち位置といえば、小腹を満たすための軽食、または手のかからない即席メシといった地位に長らく甘んじていた感があった。だが、近年は違う。

 袋麺は驚くほどおいしくなっている。その先駆けとなったのは、2011年11月に発売された「マルちゃん正麺」(東洋水産株式会社)だ。従来の袋麺が製造の際に麺を油で揚げているのに対し、油で揚げない「ノンフライ製法」を採用した同商品は、生麺と見紛うようなもちもちとした麺が特徴。さらにスープの進化も著しく、ネット上では「(同商品を食べる機会が増えたため)ラーメン店に足を運ぶ回数が減った」といった声すら散見される。もはや袋麺は“ごちそう”なのだ。

 2012年8月には「日清ラ王袋麺」(日清食品)、2013年には「極麺」(明星)、「頂」(サンヨー)など、ハイクオリティなノンフライ袋麺が続々と登場しており、充実化・多様化が進む袋麺市場。そこで気になるのが、最近のユーザーはどのように袋麺を楽しんでいるのかということだ。

 今回、「マルちゃん正麺」を販売している東洋水産株式会社が20~60代の袋麺ユーザー2000名を対象にアンケートを実施。袋麺ライフの詳細な実態を浮き彫りにした。その概要を紹介する。

 調査では、袋麺を「1週間に1回以上食べる」と解答したのは47.2%。そのうちの大部分が「週1回程度」(32.8%)、「週2~3回程度」(10.8%)だが、目を引くのが「毎日」と解答した1.9%と「週4~5回程度」と解答した1.7%の人々だ。単一の食品をこれだけの頻度で食べ続けたら、やがて飽きてしまうのではないかと心配になってくるが、それでも食べ続けたいと思うほど、近年の袋麺のクオリティが高いということなのだろうか。

 また、同調査では地域別に週1回以上袋麺を食べる人の割合も調べており、この結果も興味深い。多くの地域が46~48%の間に収まるのに対し、北海道はやや突出し52.8%と全国最高。一方で全国最低となったのは沖縄で44%と、地域によって消費傾向に違いがあることが明らかになった。

 さらに袋麺には、「麺の茹で時間は何分」「鍋に張る水の量は何ミリリットル」などなど、調理するうえでの細かなルールが意外と多い。そうしたルールをどの程度守っているかを尋ねたところ、こちらでもはっきりと地域差が出る結果に。「キッチンタイマーなどを使って調理時間通り正確に茹でる」と解答した割合が最も多かったのは関東(38.8%)で、「時間を正確に守る地域性が現れる結果」(アンケート担当者)となった。一方で最もキッチンタイマーなどを使わない傾向にあるのは九州地方(25.8%)だ。

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