『tz』はリアルな声も拾っている。多くはバイエルンファンのコメントだが「自分たちが無力だからリーガを改革するって? 笑える」「シーズン中、バイエルンに40ポイント離されていた3位チームでも、運と偶然があれば優勝できるってこと? メチャクチャだね」「どれだけヤケになってるんだよ」と、ホルツホイザー案は大ヒンシュクである。

 指揮官の意見はというと、レヴァークーゼンのロジャー・シュミットは「新しいアイディアはいくらでも出てくるだろうが、現行のレギュレーションは、それでうまくいっているから続いている。34試合を戦って最強のチームを決めるのが最良の方法だ」と、元GMの意見に反対。ライプツィヒを率いるラルフ・ハーゼンヒュットルも「まったく賛成できない」「そんなのは本当の王者じゃない」とプレーオフ案を一蹴した。

 日程の厳しさやブンデスリーガの伝統を考えれば、実現の可能性はゼロに等しいプレーオフ。しかし、ドルトムントを指揮するトーマス・トゥヘルは「2位から4位までに優勝のチャンスが出てくるのだから、そのどこが悪いのか」と、世論の逆をいく意見だ。「プレーオフというアイディアはそう的外れではないと思う。あまりにもおかしなものでなければ、私はレギュレーション変更に対して非常にオープンだ」と、理解のあるところをみせている。

 かつてレヴァークーゼンを揶揄した“der ewige Zweite(万年2位)”という言葉が、このままでは自分たちにも使われてしまいそうなドルトムント。トゥヘルの言葉が万年2位を覚悟したものでなければいいが……。