五輪同様、大会の花形競技である陸上は、走り幅跳びの山本篤(T42:大腿切断などのクラス)や走り高跳びの鈴木徹(T44:片足下腿切断などのクラス)のメダル獲得が有力。北京大会で、日本人の義足選手で唯一のメダル(銀)に輝いた山本は今年に入り、当時の世界記録の6m56をマークし勢いに乗る。メダルの色もさることながら、その記録に注目だ。

 一方の鈴木も今シーズン、相次いで自己ベストを更新し、今年5月に開かれたリオパラリンピックのプレ大会でも2m02のジャンプを見せた。今回が5度目のパラリンピック出場とあって、「今度こそメダルを」という思いは強い。

 さまざまな障がいを抱えた個性的な選手たちが超人的なパフォーマンスを発揮するパラリンピックは驚きと発見に満ちている。2020年東京大会につながる大きなステップという意味でもリオ大会は見逃せない。(文・高樹ミナ)