プレミア2シーズン目を迎えたレスターFW岡崎(写真:Getty Images)
プレミア2シーズン目を迎えたレスターFW岡崎(写真:Getty Images)

 昨季イングランド・プレミアリーグ王者のレスター・シティは、FAカップ王者のマンチェスター・ユナイテッドとのコミュニティーシールドに挑み、1-2で敗れた。同時に、レスターは今季初の公式戦を消化し、岡崎慎司のプレミア挑戦2シーズン目も幕を開けた。

 昨季の岡崎はリーグ後半戦から不動のレギュラーとして活躍し、38試合中36試合に出場した。そのうち、先発出場は28試合。外国人選手にとって適応が難しいとされるプレミアリーグの1年目としては順調な滑り出しと言えるが、リーグ戦の得点数は5ゴールに終わり、ストライカーとしては悔しさの残る1年になった。

 迎える今シーズン、岡崎は「今年は勝負の年」と位置づける。狙いはゴールだ。

 「何で試合に出たいかというと、点を獲りたいから出たいだけ」と力強く話すように、目指すところは昨季よりも得点数を増やし、チーム内で確固たる地位を築くこと。「献身的な守備的FW」として評価されるのでなく、「得点力の高いストライカー」として存在価値を高めることにある。ここが、今季最大の目標になる。

 しかしレスターでは、FWジェイミー・ヴァーディやMFリヤド・マフレズに得点を獲らせる形ができあがっていることも事実だ。前線に残ってひたすらラストパスを呼び込むだけで、先発の機会が与えられるほど甘くないことも、本人は自覚している。それゆえ、ピッチを幅広く動いて攻守の潤滑油として機能するタスクも厭わないと言う。

「今、自分に期待されているのは、120%の力でアタックして、チームの流れを良くすること。循環を良くするプレーはできていると思うし、(自分がいることで)明らかにプレーの選択肢も増えていると思う。自分がいたら、チーム全体が動く」

 ここに、プラスアルファとしてゴールへの意識を高めることで、違いを生み出そうとしている。例えば、(ユナイテッド戦で)ミドルシュートを打った19分の場面。ヴァーディからパスを受けると、ペナルティーエリア外にも関わらず左足を迷わず振り抜いた。カバーに入ったDFデイリー・ブリントに当たってわずかに枠を外れたが、岡崎の積極的なトライが光った。

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