生まれたての火山島・西之島は今どうなっているのか? (1/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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生まれたての火山島・西之島は今どうなっているのか?

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西之島に接近するおがさわら丸。ツアー参加者は夢中になってシャッターを切っていた(撮影:4月19日 提供:鈴木創)

西之島に接近するおがさわら丸。ツアー参加者は夢中になってシャッターを切っていた(撮影:4月19日 提供:鈴木創)

2016年4月の西之島全景。火砕丘が形成されている様子が分かる(撮影:4月19日提供:鈴木創)

2016年4月の西之島全景。火砕丘が形成されている様子が分かる(撮影:4月19日提供:鈴木創)

わずかに残った旧島のテラスのようになった岩にはアオツラカツオドリやカツオドリの姿が(撮影:5月31日 有川美紀子)

わずかに残った旧島のテラスのようになった岩にはアオツラカツオドリやカツオドリの姿が(撮影:5月31日 有川美紀子)

「火口の辺から水蒸気が見える!生まれたての島だ」。

 おがさわら丸の甲板のあちこちから歓声が上がる。今、目の前にまだ地球上の誰も足を踏み入れたことがない島がシルエットを浮かび上がらせている。

 西之島。2013年11月20日、海上自衛隊により噴煙が確認された日から、2015年11月17日までの2年間もの間、噴火活動を続けてきた。その間の噴石や溶岩の総噴出量は1.6億立方メートル、約4億トンに上る。今回の噴火活動はもともとあった西之島(旧島)の南東約500mで始まり、1ヶ月後の12月26日には新島と旧島がつながって、さらに噴出物で旧島をほとんど覆い尽くすほど大規模なものだった。だがこの島は東京から約1000キロ、最も近い小笠原村・父島からも約130km、東京〜小笠原の定期航路からも外れており、一般人はその様子を報道でしか知ることができなかった。

 そんな西之島を直接、この目で見る機会があるという。小笠原海運主催の「おがさわら丸で行く西之島クルーズ」(すでに終了)だ。島には上陸はできないが、約2kmの距離まで近づいて周回するというのだから、これは見逃せない。ということで今回、5月31日に父島を出発するツアーに乗船した。4月に行われた前回のツアーはこれ以上無いほどの晴天だったようだが、今回の出港時は大雨。果たしてどうなることか。

【西之島の様子をさらに詳しく 写真特集】

 父島を出てから約3時間。12時過ぎる頃からぼんやりと前方に島影が見えてきた。薄く円盤状に広がった地形は総面積2.64平方キロ(264ヘクタール)、盛り上がっている中心部分が火口で、標高は142m。島としては大きくないが、周囲に何もない海上ではとても大きく見える。船が徐々に近づいていくと火口付近から水蒸気が上がっているのが見えて、船内のテンションが一気に上がった。

「火口の辺が黄色い! 水蒸気すごいあがってる!」
「地球ってやっぱり生きてる!」

 船内のあちこちから声が上がる。呼応するように船の周囲に海鳥が現れ始めた。カツオドリだ。そしてアオツラカツオドリも登場。しばらくすると、わずか1ヘクタールほど残った旧島部分が見えてくる。まるでステージのような台地上の岩とその下の海岸線を双眼鏡で見ると……。

「いる! 鳥たちがいる!」


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