「東北大会はクルーザーだけでなく、1人乗りや2人乗りの小型ヨットも参加できる形式で実施します。『学生や若者も参加しやすいように』というタモリさんの意向を反映し、東北の海が元気になることを目指します」(前出のさん)

 タモリさんが名誉会長を務める大会だけに、「とことん海を楽しもう」というアイデアにあふれている。まず、参加資格に「愉快な人」「クレームを言わない人」とうたっている。タモリさんのこだわりで、サルサバンドのオルケスタ・デ・ラ・ルスによる演奏とバーベキューパーティーで開幕。ヨットパレードの後にレースは始まる。

 例えば、富山大会は7クラスに分かれており、10分間間隔でスタートする。レベルの高い3クラスは「イグアナクラス」で、「一目置かれている船」と規定される。そうでない4クラスは「いいともクラス」。「大会趣旨を正しく理解している船」ならば参加OKということらしい。

 レースはタイムとハンディ、パフォーマンスを評価した「芸術点」で順位を競う。過去の大会では、着ぐるみや仮装、フラダンスやチアダンス、コント風のパフォーマンスなどが披露された。参加者は「タモリさんにみせたい!」と張り切ってユニークな出し物を船上で繰り広げる。表彰式では船長服姿のタモリさんから「タモリカップ」が授与され、総合優勝したチームがシャンパンを掛け合ってフィナーレを迎える。

 ヨットマンの友達の輪は、これからもどんどん全国へ広がっていくかもしれない。とするとタモリさん、「いいとも!」が終わっても、夏はかなり忙しそうだ。

(ライター・若林朋子)