■下着のようなはき心地で経血を逃さない「経血吸収パンツ」

「経血吸収パンツ」も、最近注目の生理用品です。たとえば「医者が教える女体大全」でも紹介している「ムーンパンツ」はそのひとつですが、パンツ自体が15~20mlの経血を吸収し、ナプキンはまったく不要。特殊素材を4枚重ねているので、表面はサラサラ、それでいて経血を逃さず、はき心地も普通の下着と同じというから驚きです。

 月経カップ、経血吸収パンツともに洗えば何度でも使用できるのも、大きなメリットです。コストパフォーマンスが高いだけでなく、ゴミも出さないのでエコロジカルです。紙ナプキン派の人も災害に遭ったときのため防災グッズに加えておくことをお勧めします。物資が不足しているときに生理になると大変です。いざという場面になって初めて使うのはストレスになりますから、何度か練習しておくと、なおいいですね。さらに、「デリケートゾーン用ウェットティッシュ」も加えておきましょう。生理中に入浴できないのはつらいですよね。そんな状況下で必ず役に立ちます。

 生理用品の選択肢には「布ナプキン」もあります。コットンの布地を何枚か重ねて縫い合わせ、デリケートゾーンにあてがうものです。洗濯して、くり返し使えます。

「紙ナプキンは有害物質が身体に入る」「布ナプキンにすれば、生理痛が治まったり、経血の量が減る」という人がいますが、これはまったくのデマです。身体の外に当てるだけの布に、そんな力はありません。布ナプキンのメリットは下着と同じ感覚で身につけられるので、敏感肌の人でも安心なこと。それで十分ではないでしょうか。上手なつき合い方をしてください。

(宋美玄:産婦人科医・医学博士)