※写真はイメージです(GettyImages)
※写真はイメージです(GettyImages)
「縦レイヤード」の例 Photo by 成尾和見(SEPT)
「縦レイヤード」の例 Photo by 成尾和見(SEPT)
「横レイヤード」の例 Photo by 成尾和見(SEPT)
「横レイヤード」の例 Photo by 成尾和見(SEPT)

「そろそろ、ジュエリーを買ってみよう!」と思っても、高額で服のように気軽に買いかえることができないジュエリーに対して、私たちの経験は圧倒的に不足しています。ですから、いざ「何か欲しいな」と思っても、何を買っていいのか、どこで買えばいいのか、そもそも、どこにどうつければいいのかもわからない!という方は、多いと思います。そこで、ジュエリーディレクター・スタイリストとして大活躍中の伊藤美佐季さんに、著書『そろそろ、ジュエリーが欲しいと思ったら』の中から初心者でも失敗しないジュエリーの買い方や、素敵に見えるつけ方のコツを教えていただきました。今回は、手にコンプレックスのある方の指輪選びについて紹介していきます。

●指輪の「縦レイヤード」は、指が長い人におすすめ

 お気に入りの指輪をシンプルに1つ着けるというのも素敵ですが、重ね着けをマスターすると、手元のコーディネイトの幅はぐんと広がります。

 重ね着けの仕方はたくさんありますが、最も簡単なのは、1本の指にレイヤードする方法。2~3本からはじめて、慣れてきたら写真のようにたくさん重ねても、素敵です。ただし、リングを重ねた分だけ高さがでるので、この方法はある程度指が長い方向け。指が短い方があまり縦に重ねてしまうと、指の短さを強調してしまうことになるので注意が必要です。

 また、重ね着けするのは、好きな指でも構いませんが、着ける場所によって印象が変わるということを覚えておいてください。薬指や小指に重ねるとフェミニンな印象。中指ならややマニッシュに。人差し指ならより強い印象になります。重ねるリングにも特に決まりはないので、さまざまな色の地金、太さ、デザインのものを、気分で自由にミックスしてみてくださいね。

●指が長くなくても楽しめる「横レイヤード」

 では、指にコンプレックスがある方の重ね着けはどうすればいいのでしょうか。

 おすすめは、縦ではなく、横に並べるように着ける「横レイヤード」。これは、私自身もプライベートでよくする着け方です。

 石やモチーフのない、地金のみのシンプルな指輪を、横に並べるように着けていきます。その際、地金の色を統一しておけば、悪目立ちすることなく、すんなり馴染みます。

 細いリングだけを2つ3つ並べれば、控えめながら洗練された印象になりますし、写真のように細いものと太いものをランダムに並べるコーディネートに挑戦してみるのもよいと思います。

●手元をワントーンでコーディネイト

 指や手は、さまざまな悩みを抱えやすいパーツ。短い、太い、分厚い、爪の形が悪いといった形状的なコンプレックスのほか、シワが多い、シミが増えてきたといった加齢によるコンプレックスも出てきます。

 これらを目立たせたくなければ、ネイルもリングも着けずに素のままでいればいいのでは?と思われるかもしれませんが、保湿するなどきちんとケアをした上で、ワントーンでコーディネイトすれば、多少の形の難点やシミなどは気にならなくなります。

 例えば、服の場合は脚を長く見せるために、ボトムスから靴までを同じ色でつなぐというテクニックがありますが、まさにこれと同じことを手元でしてみるのです。

次のページ
おすすめのカラーは?