「猫カフェ」が殺処分から猫を守るという本当の話 (2/2) 〈ダイヤモンド・オンライン〉|AERA dot. (アエラドット)

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「猫カフェ」が殺処分から猫を守るという本当の話

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本庄萌(ほんじょう・もえ)
1987年生まれ。犬や猫のみならず動物全体の保護に関する研究を続ける、法学者の卵。京大法学部卒業後、アメリカのロースクールで動物法を学ぶ。帰国後の現在も、一橋大学大学院に在学中。15年間の海外生活中、イギリスでの高校生時代にアニマルシェルターを訪ねたことで、動物保護の道に進むことを決意。その後、10年かけて、日本はもとより、動物保護先進国の、アメリカ、ドイツ、イギリスをはじめ、スペイン、ロシア、ケニア、香港と、8ヵ国のシェルターを巡り、さまざまに進化する現状を見続けた。人と動物たちのより良い関係を願って、研究、提言などを行っている

本庄萌(ほんじょう・もえ)
1987年生まれ。犬や猫のみならず動物全体の保護に関する研究を続ける、法学者の卵。京大法学部卒業後、アメリカのロースクールで動物法を学ぶ。帰国後の現在も、一橋大学大学院に在学中。15年間の海外生活中、イギリスでの高校生時代にアニマルシェルターを訪ねたことで、動物保護の道に進むことを決意。その後、10年かけて、日本はもとより、動物保護先進国の、アメリカ、ドイツ、イギリスをはじめ、スペイン、ロシア、ケニア、香港と、8ヵ国のシェルターを巡り、さまざまに進化する現状を見続けた。人と動物たちのより良い関係を願って、研究、提言などを行っている

石黒謙吾(いしぐろ・けんご)
著述家・編集者 1961年、金沢市生まれ。著書には、映画化された『盲導犬クイールの一生』『2択思考』、“分類王”の『図解でユカイ』他、『エア新書』『短編集 犬がいたから』『どうして? ~犬を愛するすべての人へ』など幅広いジャンルで多数。近刊著書は『分類脳で地アタマが良くなる』。プロデュース・編集した書籍も、ベストセラー『ジワジワ来る○○』(片岡K)、『ナガオカケンメイの考え』(ナガオカケンメイ)、『負け美女』(犬山紙子)、『ネコの吸い方』(坂本美雨)、『犬と、いのち』(渡辺眞子) 『マン盆栽の超情景』(パラダイス山元)など200冊以上

石黒謙吾(いしぐろ・けんご)
著述家・編集者 1961年、金沢市生まれ。著書には、映画化された『盲導犬クイールの一生』『2択思考』、“分類王”の『図解でユカイ』他、『エア新書』『短編集 犬がいたから』『どうして? ~犬を愛するすべての人へ』など幅広いジャンルで多数。近刊著書は『分類脳で地アタマが良くなる』。プロデュース・編集した書籍も、ベストセラー『ジワジワ来る○○』(片岡K)、『ナガオカケンメイの考え』(ナガオカケンメイ)、『負け美女』(犬山紙子)、『ネコの吸い方』(坂本美雨)、『犬と、いのち』(渡辺眞子) 『マン盆栽の超情景』(パラダイス山元)など200冊以上

「放し飼いシェルター」オーナーの女性と、新入りの白い犬。右側には4輪の補助器具を付けた黒いラブラドールレトリーバー(スペイン)

「放し飼いシェルター」オーナーの女性と、新入りの白い犬。右側には4輪の補助器具を付けた黒いラブラドールレトリーバー(スペイン)

猫カフェシェルター(日本)

猫カフェシェルター(日本)

横浜市の動物愛護センター(日本)

横浜市の動物愛護センター(日本)

子どもにもわかりやすい猫の繁殖力を伝えるポスター(ドイツ)

子どもにもわかりやすい猫の繁殖力を伝えるポスター(ドイツ)

石黒 ほんと、殺処分を減らしていくために、四方八方にメリットは大きいですね。データとしてどのくらいでしたっけ?

本庄 スタートして6年半で、4000頭の譲渡をされてます。しかも右肩上がりで増えているとか。

石黒 すごい数ですよね。そしてグッズもチャリティ販売して、資金を捻出すると。

本庄 定期的にテーマを決めて、カレンダーとかマンガとかを並べています。保護活動を持続させていくのがなにより大切なことですし、そのためには資金はどうしてもかかります。営利追求ではなくソーシャルビジネスとして、その問題に取り組んでいますね。

石黒 理念と共に物理的な努力も課題ですね。しかし現場は、そういう意義を忘れそうなほどすごくアットホームですね、写真見ると、インテリアがほのぼの落ち着く感じで。

本庄 夕方になると間接照明になったり、インテリア全体がやさしい感じで、猫たちが思い思いの場所で、のんびりしている様子は、ずっと見ていたくなります! 

石黒 わかるなー(笑)。あれだと、ずっと出てこられなくなりそう。

本庄 住みたいですね(笑) オーナーの掲げる目標は、「1都市に1保護猫カフェ」です。

石黒 すばらしい。さまざまな団体ともども、応援していきたいですね。

●保護活動と獣医師は密接に関わり合っています

石黒 うちの猫は保護猫なんですね。6年前に来た時、先に「センパイ」という犬がいてので、「コウハイ」という名前なんですが(笑)。

本庄 ええっ、面白い!

石黒 そのコウハイ、譲渡していただいたのは、「ミグノンプラン」というところで、ここも、猫カフェとは違いますが、資金を得るためにいろいろ工夫していますね。ここのサイトのトップページにある「代表メッセージ」を読むとすぱっと伝わってきますよ。

本庄 糸井重里さんもバックアップしている保護活動団体ですね。

石黒 代表の友森玲子さんは、とんでもなく行動力があり、かつ、面白い人で(笑)。暗く重いイメージを払拭して明るく活動しています。昔からブログを見ていたのですが、たとえば看取るときの乾いた表現や、笑いありでポジティブなイメージを膨らませていく感じが僕の中でもエポックメイキングでした。

本庄 そのあたりは、海外の保護活動に通じる、先進的な感じですね。資金面の工夫とはどのようなものですか?

石黒 うちの猫が来た頃は、寄付とは別にショップとしてグッズやフードを販売し、ペットサロンもやっていました。青山に移ってからは、獣医さんがいて動物病院があるという形です。

本庄 たいへん有意義な試みですね! 保護活動と獣医師は密接に関わり合っていることは、世界のシェルターを回って感じたことです。アメリカ、オレゴンのシェルターでは、獣医師の卵の実習制度がありました。シェルターにとっては経費節減になり、実習生は現場経験が積めるという一石二鳥なシステムなんです。

石黒 しかもなにより、動物たちにとっては、医学的環境が充実するという、これまた四方八方にいいことづくめ。実は僕の伯父ふたりが獣医師だったので、獣医さんというとそれだけで親近感が(笑)。

本庄 あ、そうだったんですか!?

石黒 しかも、従軍の獣医という……。第二次世界大戦で、軍にいる馬の医務をやっていたんですよ。将校が乗ったり、まだ、騎馬隊もいたものですから。

本庄 なるほど! 動物福祉としても関わり深い問題といえますね!

石黒 終戦後、シベリア抑留された下の伯父は、石川県、能登の畜産科で牛の病気の研究に携わってましたから、この本に出てくる畜産関連の保護活動についても興味深かったです。あ、上の伯父はその後、石黒犬猫病院を始め、ペットのほうに進みましたが(笑)。

●2匹の猫が4年で2万匹に増える!

本庄 獣医師さんの存在なしでは、保護活動はなりたたないと言っていいぐらい、重要な役割を担っていますね。殺処分を減らす、捨てられたり、野良猫の増加などには、去勢手術が大事なこととなってきますが、そういったことはじめ、獣医師さんがいないとはじまりませんし。

石黒 聞くところによると、日本でも、保護活動につながる、野良猫の去勢手術をボランティア、手弁当で行っている、心ある獣医師さんもいるらしいですね。

本庄 仕事としてでなくという心根に頭が下がります。そして去勢問題についてですが、特に猫は、驚異的な繁殖率なのです。ドイツ、アーヘンの市営シェルターを訪ねた時に見かけたポスターが……。

石黒 あれは驚きでした!

本庄 2匹の猫が4年で2万匹に増える様子が、グラフィカルになっていてすごくわかりやすかったです!


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