日経平均株価は、東京証券取引所(東証)第一部に上場された企業から225社を選び、その株価を平均して算出される。また、東証株価指数(TOPIX)は東証第一部に上場している全銘柄の浮動株(市場で流通している株)を対象とし、時価総額の合計を、基準日(1968年1月4日)を100として指数化したものである。

●円安と円高のメリット・デメリットをおさらいしよう

9.為替
 海外旅行の際、円をドルなどの外貨に交換する。その交換比率が為替レートだ。為替レートは市場メカニズムによって刻々と変化している。会社に入り、原材料の調達や輸出入に従事すると、為替レートの変化に敏感になる。円安、円高、それぞれのメリットとデメリットは【図1】の通り。

10.国債
 国債は国の借金の証文といえる。政府は国債(債券)を発行し、現金を獲得して歳出に回す。日本の予算は歳出超過で赤字が続いているが、国債を発行して赤字を埋めている。国債には販売時の金利(利回り、利子)が付いており、購入者には半年に1度、利子が支払われ、満期に額面の金額が戻る。満期2年から40年までさまざまな種類の国債がある。国が発行しているので信用度は高い。したがってリスクも小さい。

 一方、国債は満期以前でも市場で売買され、価格も金利も変化する。市場で国債に人気がなく、買い手が少ないと価格は下がり、金利は上がる。金利が上がると人気が出て、買い手が増えることになる。反対に買い手が増えていくと価格は上がり、金利は下がる。

 ここまで解説した10個の基本ワードをおさえるだけで、経済ニュースの意味が少しはわかるようになるはずだ。ただし、より深く経済ニュースを読み解くためには、他にも知っておくべき知識がいくつかある。より深く学びたい人は、拙著『会社に入る前に知っておきたい これだけ経済学』も参考にしてほしい。