鳥取発の世界的高級ブランド、バッグの「バルコス」躍進の理由 (1/5) 〈ダイヤモンド・オンライン〉|AERA dot. (アエラドット)

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鳥取発の世界的高級ブランド、バッグの「バルコス」躍進の理由

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舩山隆子ダイヤモンド・オンライン
フィレンツェにグッチがあるんだから、倉吉にバルコスがあっても不思議じゃないはず――過度に大都市集中が進んでいる日本だが、「大都市にいるからといって、良いものができるとは限らない」ということを、山本社長は身をもって示した

フィレンツェにグッチがあるんだから、倉吉にバルコスがあっても不思議じゃないはず――過度に大都市集中が進んでいる日本だが、「大都市にいるからといって、良いものができるとは限らない」ということを、山本社長は身をもって示した

やまもと・たかし/1966年、大阪市生まれ。12歳の時に両親が離婚、母親の実家がある倉吉市へ。県立倉吉東高校卒業後、大学進学とともに上京。卒業後、大手出版社の女性誌などのカメラマンとして活躍。「商売のほうがクリエイティブ」だと、1991年5月に倉吉でバルコスを立ち上げた。現在、年商は約15億円、従業員37人。イタリア・フィレンツェに支社を置き、世界20カ国以上に進出。日本全国の大手百貨店等と取引がある。子ども2人は独立し、妻と2人暮らし。(写真は、バルコス本社を訪れた石破茂・地方創生担当大臣<右>にバッグを説明する山本社長<左>)

やまもと・たかし/1966年、大阪市生まれ。12歳の時に両親が離婚、母親の実家がある倉吉市へ。県立倉吉東高校卒業後、大学進学とともに上京。卒業後、大手出版社の女性誌などのカメラマンとして活躍。「商売のほうがクリエイティブ」だと、1991年5月に倉吉でバルコスを立ち上げた。現在、年商は約15億円、従業員37人。イタリア・フィレンツェに支社を置き、世界20カ国以上に進出。日本全国の大手百貨店等と取引がある。子ども2人は独立し、妻と2人暮らし。(写真は、バルコス本社を訪れた石破茂・地方創生担当大臣<右>にバッグを説明する山本社長<左>)

海外で大ヒットしている、折りたためるバッグ「Hanaa-fu」

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 日本のバッグブランドとして、世界から高い評価を受けているバルコス。ファッション業界にありながら、今も本社を鳥取県倉吉市に置いて、イタリア・フィレンツェを拠点に展開している。今、海外では日本のバッグといえばバルコスと言われるまでに飛躍した経営哲学を、世界中から商談相手が次々に訪れる下目黒のショールームで代表の山本敬氏に聞いた。

●フィレンツェにグッチがある 倉吉にバルコスがあってもいいじゃないか

――倉吉で自社ブランドを立ち上げ、今や日本全国の大手百貨店で海外ブランドと肩を並べているバルコスですが、倉吉市に本社を置く理由は?

山本 大学進学で上京して、そのまま東京で仕事をしている時から、大都市一極集中ということに、なんか違うな、と感じていました。最初に住んだ中野区の人口が鳥取県の人口より多いって、おかしいだろって(笑)。

 人が多いから仕事がある、ということに、なんとなくですが違和感があったんです。東京と大阪だけに人口が集中して溢れかえっている。その中にいてもクリエイティブじゃないと思うようになって。それでひとりで商売を始めようと、母が住む鳥取の倉吉に、いわゆるUターンしました。

 東京で雑誌のカメラマンをしていたので、ファッションに関わろうと思ったわけですが、ハンドバッグは大手がなかったので、これならクリエイティブな道が開けると決断したんです。初めは大変でしたよ。20年前ですが、銀行からは「倉吉でファッションなんかできるわけがない」って。「バカか」ってホントにみんなに笑われましたよ。地方に工場や小売店はあっても、ファッションブランドはなかったですから。バルコスが初めてです。

 それでも倉吉でやりたかったのは、僕は「東京と田舎」、それだけじゃ良くないと思っているからです。ヨーロッパは自国の各地に都市が点在しています。大都市ってそんなになくて、それぞれが小規模。たとえばバルコスの子会社があるフィレンツェは、人口約35万人です。

 こんなに有名なのに人口は少ない。観光客が年間約300万人訪れる街で、ファッション、農業、観光で成り立っています。世界遺産があるのですが、それなら日本にもある。実は産業としても、ファッションはもちろん、キャンティワインなど世界に認められている農業がある街なんですよ。

 名だたるデザイナーがフィレンツェの出身で、フェラガモはローマでもミラノでもなく、フィレンツェで起業しました。結果的にフィレンツェがファッションの街になったのであって、真面目にやっていいものを作り続けるのには、本社の場所は大都市じゃなくても、どこでもいいということです。

●普通は「銀座に店を」と思うけど僕は東京より上海に欲しいと思う

山本 日本でも同じで、大都市だからいいものができるとは限らない。デザインの発想に大都市の刺激は必要ですが、クリアな状態から新しいモノを生み出すには、田舎の清々しさは大変に有効。田舎だからできないということは、もはやないんです。最近、国家戦略でテレワークがいわれていますが、ウチは本社が田舎にあるバージョンです。僕としては、フィレンツェにグッチがあるんだから、倉吉にバルコスがあっても不思議じゃないだろっていう思いでした。海外の取引先は慣れてるから、不思議だと思わないみたいです。


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