


社内プレゼンはビジネスパーソン必須のスキル。ところが、多くの人が苦手ではないでしょうか?何度も却下されたり、差し戻しにあったり……。そこで、ソフトバンクで孫正義氏から「一発OK」を何度も勝ち取った著者が、秘伝の「社内プレゼンの資料作成術」を全公開。シンプルな資料で100%の説得力を生む、「超」実践的なノウハウをお伝えします!
●孫正義社長に鍛えられたプレゼン技術
社内でのプレゼンテーションは、ビジネスパーソン必修の基本スキルです。
どんなに練り上げた企画や提案も、経営者や上司からゴーサインを得なければ、一歩も先に進めることができません。そのためには提案内容をわかりやすく伝え、決裁者を納得させるプレゼン・スキルが必要不可欠だからです。
ところが、これが苦手な人が多いのではないでしょうか?
何を隠そう、私自身がそうでした。社内プレゼンを学ぶ機会などありませんでしたから、すべて“自己流”。若い頃は失敗の連続でした。何度も却下されたり、再提案を求められたりしたものです。
これが、厖大なムダを生み出しました。再びプレゼンの内容を練り直すのに時間がかかるのはもちろん、何より、次のプレゼンまでに1~2週間、ときには約1ヵ月のブランクが空きますから、その間、プロジェクトを進めることができないのが大きい。これは、会社にとっても重大な機会損失。そのような失敗が積み重なると、社内での評価はガタ落ち。社外も巻き込んだプロジェクトであれば、社外からの信頼も失ってしまいます。
だから、私は試行錯誤しながら社内プレゼンのスキルを磨いてきました。
特に、ソフトバンクモバイル株式会社(現ソフトバンク株式会社)に勤めるようになってからは随分と鍛えられました。何しろ、トップは孫正義社長(現会長)ですから、意思決定のスピードが速い。次々と降りてくる課題への対応策を考えて、プレゼンをしなければなりません。しかも、会議に付議される案件が多いため、一件のプレゼンに与えられるのは3~5分。その場で「1分でやるように」と指示されることもありました。
だから、簡潔で的を射たプレゼンができなければ、それだけでアウト。鋭い指摘を浴びせられて立ち往生したこともあります。特に、孫社長を前にプレゼンするときには、強い緊張を強いられたものです。しかし、だからこそプレゼン・スキルを磨き上げることができました。3分のプレゼンで「一発承認」される確率が確実に上がっていったのです。
●プレゼン技術で評価がアップ
これが、いつしか社内で評価されるようになりました。
「君のプレゼンは通る確率が高い」と、直属の上司のみならず、他部署のトップからもプレゼン資料の作成を依頼されるようになったのです。