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ゆかた男子、90分1000円。

文・内藤みか

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 最近の男子の浴衣が妙に斬新なので、私はとても気にしている。

 その特徴は3つある。
 ひとつめは胸元がちょっと開き気味でセクシーに、ガウン風に着こなしているということ。ふたつめは、帯や着物に真っ赤を使うなど女性っぽいということ。それからみっつめは、ヒョウ柄やペイズリー柄など、今までの和服にはなかったデザインのゆかたになりつつあるということ。生地もツルツルのサテン風のものまである。

「これはもはや、ゆかたではない」と嘆く声も聞こえてくるけれど、私はこの新型ゆかたが好きだ。それは決して胸元が開いていて乳首がのぞけそうだから、だけではない。
 和装を今風にアレンジすることで、今までのゆかたがとても新鮮に見えるし、バリエーションも広がる。男子の浴衣を眺めるのは、いっそう楽しくなった。

 ということで、夏祭りの時期まで待ちきれない私は、6月に早くも浴衣デーを開催していたメンズキャバクラに突入した。最近のメンズキャバクラは本当に安く、この店も初回90分飲み放題1000円という。ゆかた男子をこの値段で拝めるなんて実にありがたいことだ。私はソファにどっかと座り、次から次へと現れるゆかたホストさんを観察した。

 彼らのほとんどはレンタル衣装だった。1回数千円で着付けまでしてもらうのだという。生まれて初めてゆかたを着たというホストさんも数人いて、そういう子は、話に夢中になるとどんどん膝が開き、裾割れで太ももまでのぞかせてしまうが、それもまたサービスの一環のような感じで私からすれば眼福だった。

 近ごろは女性用の花柄のゆかたを堂々と着こなすホストも何人も見かける。黒地にピンクの花柄などなら違和感もなく、艶やかだ。
「どうして女性のゆかたを着てるの?」と尋ねたら、「目立ちたいですから」と即答された。
 なるほど、彼らは指名されるのが商売だから人目を引きたいのだ。

 そんな私は今度、レンタル衣装屋に知り合いのイケメンさんを連れていき、思い切り派手なゆかた姿になってもらおうと企んでいる。数千円で変身できるのだから、こんな遊びも悪くない。ついでに私も派手なゆかたを借りて、ふたりで遊んじゃおうかな☆


(更新 2011/6/30 )


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プロフィール

内藤みか(ないとう・みか)

 小説家、エッセイスト。山梨県出身。デビュー当時「ケータイ小説の女王」の異名をとリ、現在も電子書籍サイトのダウンロードランキング常連。「年下男恋愛」「イケメン」についてのコンテンツを作り続け、「イケメン評論家」としても活動。近年はイケメン恋愛ゲームのシナリオや、芝居の脚本も手がけるように。『夢をかなえるツイッター』などSNSに関する著作も。近著に『誰も教えてくれない Facebook & Twitter 100のルール』。twitterアカウントは @micanaitoh

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