第1365回 18歳の天寿を全うしたラッキー 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

第1365回 18歳の天寿を全うしたラッキー

バックナンバー

このエントリーをはてなブックマークに追加
ラッキー(嶋田さん提供)

ラッキー(嶋田さん提供)

 生後3カ月の時、里親探しのイベントで出会い、連れて帰った犬です。

 この日、運悪く里親が見つからなかった犬・猫は殺処分されると聞き、「おまえ、運が良かったね」とラッキー(写真、雄)という名前をつけました。

 ラッキーは亡くなった義母に可愛がられ、いい慰め相手になっていました。義母が認知症の症状もなく、93歳で大往生できたのは、少しはラッキーのお陰もあったのかなと思います。

 義母がからかって、さばく前の丸のままのタコやカニを見せると、嫌そうな顔をして後ずさりし、家族を大笑いさせたものです。

 また、当時営んでいた店のパンが好きで、スーパーで買ったパンには見向きもしません。パンに関しては違いのわかる犬でした。

 雑種の中型犬で、もともと丈夫に生まれついていたのでしょう、彼は病気らしい病気もせず、18歳の天寿を全うしました。

 それでも最後の1年は紙オシメが外せず、オシメからポロポロ落ちるうんちを踏みまくって家の廊下は汚物まみれに。また、夜中の徘徊と無駄ぼえに、何度主人が真夜中の散歩に連れ出したことか。散歩中のワンちゃんを見かけるたびに、懐かしく思い出します。

 不思議だなと思ったのは、痴呆の症状が進むにつれ、すっかり無表情になっていたのに、息を引き取る前の小一時間ほど、頭や体をさすって名前を呼ぶたびに、声は出ないものの「ワン」と口を動かし私の呼びかけに答えてくれたこと。

 介護した日々の大変な思いが一掃され、心が満たされていくのを感じました。

 何よりも「老いる」ということを身をもって教えてくれ、ありがとう。

 いつかあの世で再会したら、「よくぞ長生きしてくれたね」と、また頭をなでてやりたいと思います。

[嶋田真江(まさえ)さん 山口県/60歳/パート]

【原稿募集中!】
「犬ばか猫ばかペットばか」では、みなさまからの原稿をお待ちしております。
原稿は800文字程度で、ペットのお写真を添付のうえ、下記メールアドレスまでご送付下さい。
必ず名前、住所、年齢、職業、電話番号のご記入をお願い致します。
尚、掲載は本コーナーと「週刊朝日」の誌面となります。謝礼は6千円。
mypet@asahi.com
※著作権は本社に帰属します


(更新 2020/3/13 )


バックナンバー

コラム一覧

続きを読む

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事
あわせて読みたい あわせて読みたい