昨年11月に、生後3カ月になるレッドのトイプードルの子犬がやって来た。

 体重は1.45キロと小柄で、抱きしめると壊れてしまうのではないかと思うほど華奢だった。抱っこすると温かくて、まるで春の日だまりの中にいるような幸せな気持ちになったので、「はる」(写真、雌)と名付けた。

 初めて飼う室内犬で、子犬の世話にもあまり慣れていない私たち夫婦にとって、はるの世話は毎日がてんやわんやだった。

 オシッコをした! ウンチをした! 餌を残さず食べた! 吠えた! 走った! 跳びはねた!と、当たり前のことが新鮮で面白く、そして楽しい。毎日、笑いが絶えない。

 暇さえあれば、はるが喜びそうなものがないか、好きそうなものはないかと探す日々。親ばかまる出しで、周りからも笑われる始末。

 共働きなので、平日の昼間、はるはお留守番をしている。職場にいてもはるのことが心配でたまらず、夕方、仕事が終われば脱兎のごとく家に帰る。週末は、はるを連れて散歩したり遊んだり、とにかくあっという間に一日が終わる。ヘトヘトになりながら、子育ての経験がない私たち夫婦は初めての子育て(?)を楽しんでいる。

 早寝早起きの規則正しい生活とお世話のおかげで、数カ月で2キロもやせた。子犬育てはダイエットにも最適だ!

 そんなはるも、体重3キロと大きくなった。子犬から徐々に成犬に近づき、表情も子供からすっかりお姉さんっぽくなってきた。話しかけると首をかしげ、聞いてくれる。「悩みがあるなら聞きますよ!」と言わんばかりの表情だ。

 はるちゃん、愛くるしいあなたは私たちの宝物。これからも毎日楽しく元気に過ごして、できるだけ長生きしてね。

(庄司麻美さん 東京都/56歳/会社員)

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