わが家は13歳の、フク(雌、写真左)と12歳のコーギー、サクラ(雌、同右)が同居しています。

 サクラは奥さんが大好きです。なぜかといえば、一番身近で世話を焼き、決して怒らないからでしょう。

 奥さんにベタベタで、常についてまわります。台所で料理をすれば足元で待機し、トイレに入っても風呂に入っても扉の前で待ちます。帰宅すれば、リビングの扉のガラス越しに顔を見せ、ぴょんぴょん跳ねて歓迎しますが、私や娘が帰宅しても顔など見せません。
 ところが、好きな人と頼りにする人は違うというところが賢いと思うのです。雷鳴がとどろくような恐怖を感じる事態では、奥さんから離れて私や娘にピッタリくっついて離れません。

 つまり、何でも甘えていいのはこの人だけど、頼りないからこういう場合はこっちの人よね、と認識しているように思います。
 犬は自分を家族の一員と考えるというのも、よくわかります。例えばフクが焼き魚の匂いに誘われて物色しているのを、誰かがこら~と叫ぶと、サクラもフクに向かってそんなことしちゃダメ~と言わんばかりに吠えます。家族の思いに同調する振る舞いがおかしくてしかたがありません。

 一方のフクは、世話焼きでしつこい奥さんは苦手です。いつも餌をあげている私が一番好きですが、その理由は私を給餌係と思っているからでしょう(笑)。
 それでもコミュニケーションは取れ、膝の上に乗るときも、乗っていいの?と確認します。犬のように人にベッタリではありませんが、コミュニケーション力は半端ではありません。

 この子たちから色々教えられますし驚きもあります。私たちだってちゃんと考えているんだよ、見直したでしょ!と言われているような気がします。

(土田克也さん 千葉県/64歳/無職)

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