わが家にはが3匹いる。ラロ4歳・雄、マイ2歳・雌、ジョコ1歳・雄。すべて保護猫だ。保護された時はいずれも生まれて1、2カ月。当たり前だが、3匹の性格は全く違う。中でもジョコは極め付きだ。

 体は一番小さい。ラロの3分の2くらいしかない。左目の涙管が生まれつきふさがっているらしく、涙がすぐにたまってあふれる。

 当初、病院でクラミジアという伝染性の疾患だといわれ、長期にわたって抗生物質を投与した。そのせいで成長が止まったようだ。

 だが、3匹の中で最も元気で勇ましい。ラロ、マイをいつも追い掛け回して嫌がられている。ただ遊びたいだけなんだけどね。

 動くものへの反応も際立っていて、テレビの映像にも敏感に反応する。

 笑ってしまうのが天気予報番組でのしぐさだ。テレビの前に座り、予報士が天気図などを指す指示棒の先端の丸い部分を前足で押さえようと動き回る(写真)。毎回飽きずに挑戦する。何事にもしつこく好奇心旺盛なのだ。

 ジョコは呼ぶと返事をするから面白い。「フニャー」と聞こえる。ラロやマイはいくら呼んでも、うんともすんとも言わないのに、彼だけはなぜか返事する。

 ラロやマイが寝ていると、どうして遊んでくれないんだと言わんばかりにぶつぶつと何かをしゃべっている。「どうしたの」と問い掛けると、「フニャー」と返事が返ってくる時もある。

 食事の好みも変わっている。バナナが好きなのだ。独特の臭いがするのでラロもマイも顔をそむけるが、ジョコはおいしそうに食べている。

 甘えん坊で、すぐに膝の上に来て毛繕いをする。母猫の愛情を受ける期間が3匹の中で最も短かったのだろう。ラロやマイと仲良く、元気でいてほしい。

(森隆政さん 栃木県/65歳/無職)

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