第1193回 真っ白なシーツがはためく毎日 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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第1193回 真っ白なシーツがはためく毎日

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 わが家は、たぶん日本でも有数の、シーツを洗濯する回数の多い家だ。ベランダで真っ白なシーツがはためかなかった日はない。まるで洗剤のコマーシャルのよう。実にすがすがしい。
 愛猫プー(写真、9歳、雄)。くまのプーさんみたいに可愛かったからプー。だが、今や「ピープー」のほうが通り名だ。ピーは英語のPee。〝おしっこする〟のピーだ。シーツに。
 同居猫ピョン吉との相性が原因のようだ。人間ならいくらストレスがたまろうが「ご迷惑」を配慮できるが、猫にそれを求めるのは酷というもの。「知らんうちに出ちょったと」と言われれば、いいよ、いいよってことになる。
 ふと考えた。人と猫の違いって何だ? どうやらそれは「選択」にありそうだ。
“To be, or not to be, that is the question.”。有名なハムレットのせりふ。人間は悩める生き物なのだ。
 だが猫は悩まない、好きなほうを選ぶ。3個100円の猫缶と1個100円のとでは、間違いなく後者。うまいからだ。ところが人間は時に3個100円を選んだりする。貧しいから?いや、悩んだくせに手が出ちゃったのだ。
「魔が差す」。それが時に運命を左右する。かく言う私にも、振り返るだにキュンとなる選択ミスが。なんであんなもん選んだのだろう……魔が差したのだ。
 だが、猫に魔は差さない。常に確信犯だ。
 布シーツの代わりにペットシーツを貼り合わせて敷いたら、シッコの代わりにウンチをテンコ盛りにされた。もう笑うしかない。「知らんうちに出ちょったと」と、そんな目をされたら、いいよ、いいよ、なのである。
 だから、ピープーの選択に問題はない。シーツの洗濯も苦にならない。“To pee, or not to pee, that is not the question.”、なのだ。

(治田敦さん 神奈川県/61歳/役者)

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(更新 2016/9/15 )


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