第1164回 死の宣告からよみがえった太郎 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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第1164回 死の宣告からよみがえった太郎

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 2匹の猫と兎を飼っていましたが昨年11月に16歳の老い猫を失いました。途端にもう一匹の猫、太郎(写真)が食欲をなくしました。
 病院での血液検査の結果、「ウイルス感染症なので助かりません」と宣告されました。まだ2歳半で、若さまっ盛りの子なのにです。
 このまま見捨てられないと次の病院に駆け込んだのですが、やはり「長くて1週間もつかもたぬかです」とのこと。あまりにも不憫で泣きながら連れて帰り、夜は毎日やせこけた体を抱いて寝ました。
 食事はおろか、水を向けてもそっぽを向く状態で、宣告された1週間目の深夜を迎えました。水を人さし指につけて口元に運ぶと、5回ほどなめてくれました。
 実は次女の家でも、猛暑のころに猫を死なせたばかりでした。その猫は少し餌を食べるようになったものの、その後、たった一日で死んでしまったとか。
 わが家の太郎も、水をなめた翌日には餌のにおいをかぐ様子を見せ、昼には少し食べました。僕は次女の家の子と同じですぐに死ぬものと思い、夜は太郎のやせた体をさすり続けたのですが、いつの間にやら寝てしまったのでした。
 翌朝、ぐったりしている猫を死んでしまったものと思い込み、泣きわめきつつ抱き上げたところ、なんと体が温かいではありませんか。とんでもない思い違いに、泣いて何度も何度も詫びました。
 それから10日もたつと太郎はどんどん食べるようになり、体重も増えたように見えるのです。
 余命を宣告した医師に伝えると、「自己免疫力で治したらしい」とのこと。
 12月に入ると寒くなったので、太郎の看病をやり遂げた自分へのご褒美として、外猫がベランダに連れて来ている子猫3匹を家で飼うことにしました。

(木村茂一さん 愛知県/77歳/無職)

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(更新 2016/2/18 )


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