- コラム・小説
- 記事
キナコ(雄、写真左)は、2年前の9月に突然わが家に現れた。まだ乳離れしていないような感じで、長い尻尾に細い首、ガリガリにやせた子猫だった。
ノラちゃんたちのために出しておいたキャットフードにキナコはかぶりついた。妻が「かわいそう、かわいそう」と、特別にエサを追加して食べさせた。
東京に住む孫娘に頼んで付けてもらった名がキナコである。
キナコがわが家に居つくのに時間はかからなかった。2カ月もしないうちに体重も増え、大きくなってとても元気になった。今ではわが家の主気取りで、私のひじ掛け椅子に座り込んでどきそうにもない。
また、食卓兼用のテーブルに上がっては、置いてある鉛筆や消しゴムなどをくわえて板張りの床に下り、これらにじゃれて運動会を始める。
そんな明け暮れのなか、昨年の4月ごろから、キナコにうり二つの猫がわが家に現れるようになった。
キナコは白に赤トラのブチ。新顔も同じようなブチで見分けがつかない。よくよく見ると、キナコは背中に白い菱形模様があり、これが2匹を見分ける目印となった。
新顔にはキナコ2(雄、写真右)と名付けた。キナコ1と2の誕生である。私たちはキナコ1をキナコ、2をツーやんと呼んでいる。
この2匹はもともと一緒に生まれた兄弟だったらしい。ツーやんは外で暮らしているが、2匹は追い駆けっこをしたり、取っ組み合いをしたり、一緒に箱に入ったりと仲がいい。
ツーやんはノラ生活が長かったせいか人に慣れないようで、食事のときなどは甘えて催促するが、うかつに手を出すと猫パンチを繰り出す。
ワンとツーの「よき日々」が長く続くよう祈っている。
あわせて読みたい
別の視点で考える
特集をすべて見る
この人と一緒に考える
コラムをすべて見る
カテゴリから探す
-
ニュース
-
教育
-
エンタメ
-
スポーツ
-
ヘルス
-
ビジネス