【米ビルボード・アルバム・チャート】モーガン・ウォレン9週連続1位、SEVENTEEN初登場2位
【米ビルボード・アルバム・チャート】モーガン・ウォレン9週連続1位、SEVENTEEN初登場2位

 モーガン・ウォレンの『ワン・シング・アット・ア・タイム』が9週目の首位を獲得した、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

 1位に初登場した2023年3月18日付から今週(5月13日付)まで、9週連続でトップを維持した『ワン・シング・アット・ア・タイム』。Billboard 200で初登場から9週連続で首位を獲得したのは、2021年1月23日~3月27日付まで計10週を記録した自身の前作『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』以来で、次週1位をキープできればその記録に並ぶことになる。

 非連続では、今週4位にランクインしているシザの『SOS』が2022年12月24日~2023年3月4日付まで通算10週を記録したばかりだが、その『SOS』と『ワン・シング・アット・ア・タイム』の独占により、今年は現時点で首位獲得作品が4作に留まっている。その他には、2月11日付でTOMORROW X TOGETHERの『The Name Chapter: TEMPTATION』、3月11日付でカロルGの『Manana Sera Bonito』が1位に初登場した。

 『ワン・シング・アット・ア・タイム』は、今週の集計期間(2023年4月28日~5月4日)にアルバム・ストリーミングが130,000(8%減少)、アルバム・セールスが5,500(7%減少)、トラックによるユニットは2,500(10%減少)をそれぞれ記録して、合計138,000ユニットを獲得した。週間ストリーミングは全36曲で1億7,418万回を記録している。

 今週2位には、韓国のボーイズ・グループSEVENTEENのミニアルバム『FML』が初登場。TOP10入りは本作が3作目で、昨年の8月6日付で3位を獲得した『SECTOR 17』を上回り、Billboard 200での自己最高位を更新した。

 『FML』の初動ユニットは135,000で、その内訳はアルバム・セールスが132,000、アルバム・ストリーミングが3,000(全6曲で436万回)、トラックによるユニットは残りのわずかだった。週間セールスは今週のトップ・アルバムで、2023年では4番目に高い記録を打ち立てている。

 多くのK-POPアルバムと同様に、『FML』も特典の異なる数種類のパッケージで販売されたCDの売上が全体(132,000枚)の98%を占めていて、デジタル・ダウンロードはわずか2%程度だった。なお、現時点ではアナログ盤(LP)とカセットテープはリリースされていない。

 3位は、テイラー・スウィフトの『ミッドナイツ』(57,000ユニット / 7%減少)が先週の4位から上昇し、TOP3に復帰した。シザの『SOS』(56,000ユニット / 5%減少)も6位から4位、モーガン・ウォレンの『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』(47,000ユニット / 2%減少)も7位から5位にランクアップしたが、いずれもユニット数は前週から若干数落ちている。

 続いて6位には、米カリフォルニアで結成されたメキシコ人によるバンド=エスラボン・アーマードの『Desvelado』がデビューして、昨年の5月21日付で9位を獲得した前作『Nostalgia』に続き、2作目のTOP10入りを果たした。また、メキシカン・アルバムとして史上初のTOP10入りをした『Nostalgia』を上回り、Billboard 200での最高位を更新している(メキシカン・アルバム定義はメキシカン・アルバム・チャートにランクインしたものとする)。

 『Desvelado』の初動ユニットは44,000で、その内訳はアルバム・ストリーミングが43,500、アルバム・セールスとトラックによるユニットは残りのわずかだった。週間ストリーミングは、全16曲で6,351万回を記録している。

 本作からは、ペソ・プルマとコラボレーションしたリード・シングル「Ella Baila Sola」が、ソング・チャート“Hot 100”でメキシコの楽曲として史上初のTOP10入りを果たし、アルバムのヒットに繋げた。同曲は、今週のチャートで4位にランクインしている。

 7位は、先週の8位からルーク・コムズの『ゲッティン・オールド』(37,000ユニット / 5%減少)が上昇して、8位には米ケンタッキー州出身のラッパー=ジャック・ハーロウの新作『ジャックマン.』がデビューした。TOP10入りは3作目で、3枚のスタジオ・アルバムすべてをランクインさせている。

1st『ザッツ・ホワット・ゼイ・オール・セイ』(2020年 / 5位)
2nd『カム・ホーム・ザ・キッズ・ミス・ユー』(2022年 / 3位)
3rd『ジャックマン.』(2023年 / 8位)

 『ジャックマン.』は、今週の集計期間にアルバム・ストリーミングが33,500、アルバム・セールスが1,500、トラックによるユニットは500をそれぞれ記録して、合計35,500ユニットを獲得した。週間ストリーミングは全10曲で4,337万回を記録している。本作からのリード・シングルはなく、発売日の直前に急遽詳細が告知されて4月28日にサプライズ・リリースされた。

 以下、9位はメトロ・ブーミンの『Heroes & Villains』(34,500ユニット / 6%減少)、10位もテイラー・スウィフトの『ラヴァー』(34,000ユニット / 5%減少)が先週と同位をキープした。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは5月12日以降掲載予定となります。

◎【Billboard 200】トップ10
1位『ワン・シング・アット・ア・タイム』モーガン・ウォレン
2位『FML』SEVENTEEN
3位『ミッドナイツ』テイラー・スウィフト
4位『SOS』シザ
5位『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』モーガン・ウォレン
6位『Desvelado』エスラボン・アーマード
7位『ゲッティン・オールド』ルーク・コムズ
8位『ジャックマン.』ジャック・ハーロウ
9位『Heroes & Villains』メトロ・ブーミン
10位『ラヴァー』テイラー・スウィフト