マシン・ガン・ケリー、故テイラー・ホーキンスとの最後の交流は「夢のようだった」
マシン・ガン・ケリー、故テイラー・ホーキンスとの最後の交流は「夢のようだった」

 米SiriusXMの『ハワード・スターン・ショー』に出演したマシン・ガン・ケリー(MGK)が、2022年3月25日に死去したフー・ファイターズの故テイラー・ホーキンスとの心温まる最後の交流を振り返った。

 MGKは、ホーキンスが亡くなる2日前の夜、フー・ファイターズと同じフェスティバルに出演予定だった。享年50歳だったホーキンスについてスターンから話を振られた彼は、「素晴らしいミュージシャンだよ……声も最高。彼はドラムで知られているけれど、声も素晴らしいんだ」と、最高の賛辞を贈りつつ、「彼の子どもたちが大きくなって、これを見ることがあるかもしれないし、テイラーのことを話しておきたい。(ホーキンスが亡くなる)2日前の夜にパラグアイで、実質上モンスーンが起きて、ショーがキャンセルされてしまった時の話をシェアしたい」と述べた。

 彼は、「最悪だったよ、だってその日は超早起きして、車で1時間くらいのところにある(フェス会場へ)サウンドチェックしに行ったんだ。その日はフー・ファイターズが俺らと同じステージで演奏する日で、デイヴ(・グロール)にメールしたら、“ああ、(MGKの)ショーを見に行くよ”って言ってくれた。彼らは(俺たちの)ショーを見たことがなくてさ、俺はデイヴとは何度か交流があったし、テイラーともそうだったけど、その日は、“すげーぞ、フー・ファイターズが俺らのショーを見に来てくれる!”って思いだった」と続けた。

 MGKは、フー・ファイターズが来た時に完璧なパフォーマンスを見せるため、サウンドチェックで自分達のサウンドを“研ぎ澄ました”と述べ、デイヴたちがショーを存分に聴けるように特別なスピーカーを手配し配置したと明かした。彼は、「俺たちはめちゃくちゃ興奮してたのに、雨が降り出して、稲光が見え始めた」と振り返り、自分たちだけでなくフー・ファイターズのライブも中止になってしまったことに落胆したと語った。

 彼によると、「超ガッカリしながらデイヴにメールしたら、彼が“ホテルにおいでよ、屋上を閉鎖するから何か飲もうぜ”と言ってくれた」ので、バンド・メンバーやスタッフを引き連れてホテルに向かったそうだ。ロビーに着いた時点で、側近が“20人はいる”ことに気づいたMGKは、人が多すぎることを懸念し、フー・ファイターズ側がそれほどの大所帯をどう思うか心配になったという。

 彼は、「で、歩いて行って20人全員でエレベーターを降りたら、テイラー、デイヴ、フー・ファイターズのチーム全員が……でも特にテイラーが、俺たち一人一人のところに来て、それぞれに時間を割いてくれたんだ。マジで一人残らず全員だよ。俺のアシスタントとまで、“あ、(米LA郡西部の)トパンガ出身なの?俺もトパンガ出身なんだよ!”って感じで仲良くなってて。彼はとても美しい魂の持ち主なんだ」と述べた。

 そして、「(テイラーが)バーを横切って行くのを見ていたんだけど、彼は一人一人の前で立ち止まって心を尽くしていたよ。彼の子どもたちにお父さんについて言いたいのは、俺たちがあそこを出たとき、心の中のガキが現れたってこと。“人生で最高の夜だ!”って。この伝説的な人たちがさ……でね、彼が最後に言った言葉に、俺と(バンドの)ドラマーは大興奮してたんだけど、彼は最後に“君たちの演奏が見られなくて残念だ”って言ってくれたんだ」と語った。

 最後に彼は、「本当に彼にありがとうって言いたいし、彼の子どもたちには、彼が俺たちに自信を持たせてくれて、愛されていると感じさせてくれたと知らせたい。俺たちのファン以外の外の世界からの風当たりがマジでキツかった時にだ。君たちのお父さんは偉大な、偉大な人で、俺たちは皆、彼と知り合えて幸運だったし、あの夜のことは誰もが知る以上に感謝している。あれは夢のようだった」と、自身のロック・スターとの魔法のような瞬間を語り、感慨深げに声を詰まらせながら締めくくった。