リンキン・パークが語る、デビュー作『ハイブリッド・セオリー』の成功とその恩恵 故チェスターとの出会いも明かす 〈Billboard JAPAN〉|AERA dot. (アエラドット)

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リンキン・パークが語る、デビュー作『ハイブリッド・セオリー』の成功とその恩恵 故チェスターとの出会いも明かす

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リンキン・パークが語る、デビュー作『ハイブリッド・セオリー』の成功とその恩恵 故チェスターとの出会いも明かす

リンキン・パークが語る、デビュー作『ハイブリッド・セオリー』の成功とその恩恵 故チェスターとの出会いも明かす


 リンキン・パークが2000年10月にリリースしたデビュー・アルバム『ハイブリッド・セオリー』。その20周年記念盤が10月9日にリリースされた。全世界で2,500万枚のセールスを記録している名盤が、長い時を超えて蘇った。これを受けてバンドは9月29日、アルバムの20周年記念を祝うオンライン世界記者会見を実施。休暇中のロブ・ボードン以外のメンバー全員が参加した。

 この日、世界各国の質問者が口を揃えて『ハイブリッド・セオリー』の大きな影響力を語ったが、このアルバムはリリースから20年が経った今もなお、世代を超えた幅広い層のリスナーを世界中に持つ。2001年に米国で最も売れたアルバムである同作について、ブラッド・デルソン(g)は「アルバムの長寿」こそが誇りだと語り、「目標がタイムレスなアルバムを作るっていうものだったから。ピンク・フロイドとかレッド・ツェッペリンとか、ナイン・インチ・ネイルズ、ガンズ・アンド・ローゼズ、メタリカとかの、俺たちをインスパイアし、影響を与えたアルバムのようにね」と制作当時に抱いていた想いを明かした。とはいえ、実際にそれが叶うことは予想していなかったといい、「ギターを初めて手にしたキッズが「ペイパーカット」のギターを学んでるとかって、信じられないよ」と今でもその実感が湧かないと話した。

 デビュー・アルバムで大成功を収めた彼ら。しかし、道のりは平易なものではなかった。「決してカップケーキやユニコーンやレインボーやおとぎ話でいっぱいの道ではなかった。僕たちはたくさん“ノー”と言われたし、立場が上の多くの人たちから“やってることを変えろ”とか“あるメンバーがやってることを変えろ”とか、色々と言われてた」とフェニックス(b)。それでも自分たちの信念を貫き続けてこれたのは「『ハイブリッド・セオリー』が作った軌道」があったからだという。

「みんな知ってると思ってたけど改めて言っておくと、俺たちのバンド名は“ハイブリッド・セオリー”だったんだ。でもレーベルの人に変えるように言われて、それで変えた。チェスターが“リンキン・パークはどう?”って言って、“意味は何だ?”って聞いたら、“分からないけど、クールだろ”って。だから実を言うと、ハイブリッド・セオリーはこのバンドのことだったんだよ。様々なスタイルの音楽を融合するっていう概念がね。この時までに俺たちが作った全ての多様な音楽が、最終的にこのアルバムになって世に出たんだ。レコード契約を手にして、スタジオに行って、そこで突然“これは現実だ”って実感して、プレッシャーも感じて。映画の中にいるみたいだったよ」(ブラッド)

 記念盤はBサイドCDも付属する2枚組のほか、リミックス・アルバム『リアニメーション』や未発表デモを収めたCD『Forgotten Demos』などを加えたボックス・セットも発売される。『Forgotten Demos』に収録される「ピクチャーボード」は、かつてフェス出演時にインタールードとして流された楽曲で、ファンが長いあいだリリースを待ち望んでいた未発表曲。これについてマイク・シノダ(vo)は、「昔ファンに聞かれたから、ファンクラブ用にリリースすることを考えたんだけど、サンプルが入ってるから、それを除いた曲を発表しようかなと思ったんだけど、やれると思えなくて」「でも、ついにこのボックス・セットのためにモス・デフのヴォーカル・サンプルの許可を取って、発表できるようにしたんだ」とお蔵入りを続けていた理由を明かした。

 また、この「ピクチャーボード」こそ、ブラッドいわく「俺の記憶が間違ってなければ、俺が初めてチェスターの声が入った曲を聞いた」瞬間だったそうで、「“こいつどう思う? デモを送ってきたんだけど”ってデモを聞かされて、嬉し泣きまではいかなかったけど、ほぼそんな気分になった。ヴァースは小さくて繊細なのに、ヘヴィーなパートでは様々な音色やハーモニーが聞こえて、ぶっ飛ばされた。それで“こいつに会おう”って言ったんだ」と楽曲の第一印象、そしてチェスターの歌声との出会いを振り返った。

 「『ハイブリッド・セオリー』は、あなた方にとって巨大な恩恵でしたが、同時に呪縛のような側面もあったかと思います。あまりにも素晴らしい作品だったために、多くのファンが、あなた方が新作を出す度に『ハイブリッド・セオリー』と比べていましたから。このアルバムの持つ二つの側面が、どのようにあなた方のキャリアに影響してきたと思いますか?」

 そんな問いに対し、ジョー・ハーン(dj)は「過去20年間、その時々でこのアルバムに対する気持ちは変化したけど、僕たちは『ハイブリッド・セオリー』に匹敵する作品を作ろうと思うと同時に、進化して、別バージョンの『ハイブリッド・セオリー』を出していこうっていうやる気を持っていた」「このアルバムに僕たちが少し引き止められてるような気がした時はあったし、何かを決断する時にも影響してた」と答えつつ、「でも、バンドのことをよく知らずにプロデューサーがビッグなサマーソングとかを作りたがった時に、みんながどんな音楽を期待をしてるのかを、僕たちは分かってた。だから、そういうことを学んだよ」「ファンはこのアルバムが大好きで、それは何も悪いことじゃない。ファンが僕に声をかけてくれる時、このアルバムに感謝されることが一番多いんだよ。このアルバムがどんな風に辛い時期に助けになったかとか、このアルバムはアガるから聴きながらエクササイズするのが大好きだとかね(笑)」と『ハイブリッド・セオリー』がファンとの大事な繋がりになっていると語った。

「このボックス・セットに収録されてる本に写真があるんだけど、『ハイブリッド・セオリー』のロゴをタトゥーで入れてる人の写真なんだ。“この音楽が大好きなんだ。タトゥーを入れたんだ”って見せてくれた人に、数え切れないほど会ったよ」「彼らにとってコミュニティーの一員みたいな体験を提供していたとも思う。進化を遂げた俺たちのキャリアを通して、彼らはずっと僕たちの音楽に献身してくれた。このアルバムはその全てをスタートさせたアルバムなんだ。だから、このアルバムは恩恵で、恩恵だと思う」(ブラッド)

「僕たちのファンにありがとうを言いたい。最初の日から、僕たちは恵まれていて、大勢の人たちが僕たちを支えてくれて、ファンベースを作ってくれて、僕たちと、僕たちがやろうとしてるアートに繋がってくれて、友達とシェアしてくれて、前線に立って僕たちが音楽をリリースするのを助けてくれた。今でもそうだよ」「小さな部屋に集まってレコーディングしていた時から、僕たちが本当にやろうとしてたのは、誰かと繋がって僕たちの楽曲を共有したい、人々との繋がりをシェアしたいってことだった。これまでの全ての過程で、僕たちには本当に特別なファンベースがあった。それに何よりも感謝しているよ」(フェニックス)

 なお、本日9日21時から、LINE LIVEにて『リンキン・パーク ハイブリッド・セオリー20周年記念MV特番』が配信される予定だ。


◎配信情報
LINE LIVE
『リンキン・パーク ハイブリッド・セオリー20周年記念MV特番』
10月9日21時~

◎リリース情報
アルバム『ハイブリッド・セオリー:20周年記念盤』
2020/10/9 RELEASE
<収録曲>
CD1:ハイブリッド・セオリー
1. PAPERCUT / ペイパーカット
2. ONE STEP CLOSER / ワン・ステップ・クローサー
3. WITH YOU / ウィズ・ユー
4. POINTS OF AUTHORITY / ポインツ・オブ・オーソリティ
5. CRAWLING / クローリング
6. RUNAWAY / ラナウェイ
7. BY MYSELF / バイ・マイセルフ
8. IN THE END / イン・ジ・エンド
9. A PLACE FOR MY HEAD / ア・プレイス・フォー・マイ・ヘッド
10. FORGOTTEN / フォガットゥン
11. CURE FOR THE ITCH / キュア・フォー・ザ・イッチ
12. PUSHING ME AWAY / プッシング・ミー・アウェイ

CD2:Bサイド・レアリティーズ
1. ONE STEP CLOSER (ROCK MIX) / ワン・ステップ・クローサー(ロック・ミックス)
2. IT’S GOIN’ DOWN (FEAT. MIKE SHINODA AND MR. HAHN) BY THE X-ECUTIONERS / イッツ・ゴーイン・ダウン(feat.マイク・シノダ and ミスター・ハーン)by エクセキューショナーズ
3. PAPERCUT (LIVE FROM THE BBC) / ペイパーカット(ライブ・フロム・ザ・BBC)
4. IN THE END (LIVE BBC RADIO ONE) / イン・ジ・エンド(ライブ・BBC・ラジオ・ワン)
5. POINTS OF AUTHORITY (LIVE BBC RADIO ONE) / ポインツ・オブ・オーソリティ(ライブ・BBC・ラジオ・ワン)
6. HIGH VOLTAGE / ハイ・ヴォルテージ
7. STEP UP (1999 DEMO) / ステップ・アップ(1999デモ)
8. MY DECEMBER / マイ・ディッセンバー
9. A PLACE FOR MY HEAD (LIVE AT DOCKLANDS ARENA, LONDON) / ア・プレイス・フォー・マイ・ヘッド(ライブ・アット・ドックランズ・アリーナ、ロンドン)
10. POINTS OF AUTHORITY (LIVE AT DOCKLANDS ARENA, LONDON) / ポインツ・オブ・オーソリティ(ライブ・アット・ドックランズ・アリーナ、ロンドン)
11. PAPERCUT (LIVE AT DOCKLANDS ARENA, LONDON) / ペイパーカット(ライブ・アット・ドックランズ・アリーナ、ロンドン)
12. BUY MYSELF (MARILYN MANSON REMIX) / バイ・マイセルフ(マリリン・マンソン・リミックス)


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