<ライブレポート>数億回再生の代表曲を忘れさせるほどの超大熱狂、その渦の真ん中に存在したラウヴというポップスター 〈Billboard JAPAN〉|AERA dot. (アエラドット)

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<ライブレポート>数億回再生の代表曲を忘れさせるほどの超大熱狂、その渦の真ん中に存在したラウヴというポップスター

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Billboard JAPAN
<ライブレポート>数億回再生の代表曲を忘れさせるほどの超大熱狂、その渦の真ん中に存在したラウヴというポップスター

<ライブレポート>数億回再生の代表曲を忘れさせるほどの超大熱狂、その渦の真ん中に存在したラウヴというポップスター


 24歳のシンガーソングライター/プロデューサーであるラウヴが、5月28日から始まったジャパン・ツアーの東京公演を、5月30日にマイナビBLITZ赤坂で開催した。
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 今回の公演ではオープニングアクトに19歳のエレクトロ・ポップ・シンガー、ビューローが登場し、いきなり会場を沸かせた。ビリー・アイリッシュにも通ずるオリジナルなサウンドと少し気だるい歌声が共に会場に広がると、今まさに現在進行形の中で進んでいる音楽を体感でき、今回の公演がどうなってしまうのかという期待感を抱いた。そして、転換の後、赤いシャツを着たラウヴが登場した。

 まず書いておかないといけないのは、オーディエンスに若い男女やアジアや欧米出身と思われる外国人が多く、会場はとてつもない熱気で溢れていたということだ。ラウヴと一緒に歌うのは当たり前。ラウヴの一挙手一投足すべてに反応し、とても2000人に満たない収容の会場で行っているとは思えないスタジアム級の盛り上がりだった。曲の合間、流ちょうに茶目っ気たっぷりに英語で喋るラウヴにも大きな声で応えていた。あまりの盛り上がりだったのか、アンコールでラウヴ最大のヒット曲「I Like Me Better」を披露した時は、『そういえばまだ「I Like Me Better」やっていなかった!』といった声も聞こえたほどである。ライブの終わりには、「こんなキャパでラウヴを間近で見られるのも最後かもしれない」と漏らしていたオーディエンスも何人か見受けられ、今回の公演の特別さを噛みしめていた。

 今回の公演で披露したのは、「Drugs & The Internet」「Paris in the Rain」「Superhero」「i'm so tired...」「Enemies」などに加え、新曲「Sims」や、DJスネイクとの楽曲「A Different Way」、5月10日にリリースされたエド・シーラン&ジャスティン・ビーバー「I Don't Care」のカバーなど計19曲。その場に立ち尽くして歌い上げることはあまりなく、常に会場を動き回って、最前列のオーディエンスが向けるスマートフォンに映りこんだり、ステージでぐるぐる円を描いて移動したり、会場後方に移動して歌ったりと、ピアノを弾いているとき以外は非常に活発だった。

 ラウヴの楽曲を一人で聴いていると、ベッドサイドで聴きたくなるような、心にしみるような楽曲が多い印象を受ける。かつてラウヴはインタビューで、自身の楽曲は自宅やホテルの部屋で作ることが多いと話しており、その影響なのか、ラウヴの楽曲はイヤフォンや小さいスピーカーを使って自宅で落ち着いて聴くのが良いのかもしれないと考えていたが、それは今回のライブで完全に覆された。一人で聴いていると寄り添うように歌うラウヴだが、ライブだとオーディエンスを突き動かすような力を持って歌うのである。そしてラウヴの楽曲には、自分に自信を持っていない人が主人公の楽曲がいくつか存在する。今回のライブでも、そのようなオーディエンスがいたかもしれない。「誰しもが自分の嫌いなところを持っているはず」とラウヴはかつて別のインタビューで答えていた。しかし、今回のライブの間は、そんなことは忘れて、打ち破って、ラウヴや他のオーディエンスと一緒に、つかの間の高揚を感じていたように見えた。そして、その時のオーディエンスは高揚と共に自信も感じていただろう。「ちょっとした交流や突破口で自分は大丈夫だと思うような側になる」ともラウヴはインタビューで答えていたが、ライブもまたそのような効能を持つものなのかもしれない。

 本公演の翌日である31日に、新曲「Sad Forever」が配信開始となった。おそらく今後はより大きな会場でのライブが行われることになるだろう。24歳であるラウヴが今後どのような世界で活躍し、どのような歌を歌うのか注目される。

Text by Ota Akihiro
Photo by Kazumichi Kokei

◎公演情報
【ラウヴ ジャパン・ツアー】
2019年5月30日(木) 東京・マイナビBLITZ赤坂
<セットリスト>
1. Drugs & The Internet
2. Paris In The Rain
3. Paranoid
4. Reforget
5. A Different Way
6. Come Back Home
7. Chasing Fire
8. Story Never Ends
9. Superhero
10. Easy Love
11. Enemies
12. Bracelet
13. i'm so tired...
14. Sims
15. Adrenaline
16. I Don't Care (エド・シーランのカバー)
17. Breathe
18. The Other
― ENCORE ―
19. I Like Me Better

◎配信情報
シングル「Sad Forever」
2019/5/31 RELEASE


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