リンゴ所有のビートルズ“ホワイト・アルバム#0000001”に約9,700万円の値
リンゴ所有のビートルズ“ホワイト・アルバム#0000001”に約9,700万円の値

 リンゴ・スターと妻のバーバラ・バックは今月、個人所有のコレクションをジュリアンズ・オークションの競売にかけているが、ザ・ビートルズ究極のコレクター・アイテムにはなんと数千万円の値が付いたという。

 俗に“ホワイト・アルバム”と称されるアルバム『The Beatles』(1968年)のリンゴ所有の1枚が、11の入札を経て10万ドル(約1,200万円)に到達。結局、79万ドル(約9,700万円)というレコード盤としてはオークション史上最高額が付いたそうだ。

 なぜこの1枚がそれほど高価なのかというと、これまでプレスされた英国版のモノラルのホワイト・アルバムで最初のナンバー、#0000001が付いているからだ。60年代後半、同アルバムをプレスした際に最初の4枚をビートルズの各メンバーそれぞれが受け取っており、リンゴがその1枚目を獲得。ロンドンの金庫に35年間保管していたことが最近明らかになったのだ。

 ジュリアンズの説明文には、「このレコードのコンディションはほぼ良好。折込ページ正面右上の角にヘコミあり。わずかな摩耗があるものの、全体的に非常にきれいで清潔」とある。

 さらに魅力的なのは、これがモノラル盤ということ。ビートルズは通常、自分たちのアルバムのモノラルのミキシングには立ち会っているもののステレオ盤のミキシングには関わらなかったため、ビートルマニアの多くはモノラルを好むのだ。

 また、ホワイト・アルバムは多く出回っているステレオ盤とモノラル盤とで特に違いがある。リンゴの「ドント・パス・ミー・バイ」は、モノラル・バージョンでは速度を上げており、フィドルが追加されている他、「ヘルター・スケルター」のモノラル・バージョンも明らかに短い。ステレオ盤だとフェードアウトしてからまた戻るが、モノラル盤ではそのままフェードアウトして終わるのだ。また、豚の声や飛行機の音などの多くの効果音もモノラル盤では異なっている。