ニール・ヤングが自身の音楽配信サービス“Pono”について説明
ニール・ヤングが自身の音楽配信サービス“Pono”について説明

 ニール・ヤングがFacebookに非常に長い手紙を投稿し、音楽ダウンロードサービスとポータブルプレーヤーをフィーチャーした自身の会社“Pono(ポノ)”の状況について詳しく説明した。


 「Ponoは好きでやる仕事だ」との書き出しで始めているヤングは、“小さな会社”を運営することの大変さと、“本質が心部に情熱のないものと入れ替わった、見せ掛けだけの薄っぺらな21世紀の偽造品ではない”と、高音質のマスター音楽ファイルをファンに届けるといった目的を改めて表明している。


 「音楽が重要でありサウンドが重要なのだ。どんな音楽でもサウンドでも良いわけではない。全てに共鳴、響き、魂がなければならず、今日では至る所にある超高圧縮のダウングレードしたファイルでは得られないものなのだ」


 「決して容易ではないが、我々は音楽が素晴らしく響くよう好きでやっています」


 また、Ponoには“実績のあるビジネスリーダー”がおらず、ビジョンを共有できる適任者を探していることを明かしている。現在Ponoはミュージシャン、起業家、“音楽を愛し我々を援助できる資産を持つ善良な人たち”から援助を受けているが、投資家はひとりしかいないという。2014年の最初のキックスターター(クラウドファンディングによる資金調達の場を提供するサイト)の資金集めでPonoは、およそ620万ドル(約7億4,000万円)を集めた。


 「たくさんのアイディアがキックスターターで好調なスタートを切っているが、まだ実際に稼働する会社にはなっていない。現実の世界は厳しいが、Ponoはやり遂げている」


 同社は資金提供を受け次第、カナダ、英国、ドイツなど複数の国に新たにストアーを設けるつもりであるとも明かすほか、綴っている内容は総じてポジティブなものだ。


 「Ponoを世界中に広め、皆さんの心を満たす音楽を提供したいと考えています」と綴るヤング。ワーナー・ミュージック・グループ、ソニー・ミュージック、ユニバーサル・ミュージック・グループや、インディーズ・レーベルがPonoと連携しており、クラウドコンピューティング・サービスのSalesForce、オーディオ・ビデオ機器メーカーのAyre Acousticsほか、“高音質で実績のある音楽の配信を可能にする”提携各社の名を挙げている。