【スペシャ列伝】109回目はアジカン、group_inou、HINTOらが新宿で繋がる渋谷系?な宴に
【スペシャ列伝】109回目はアジカン、group_inou、HINTOらが新宿で繋がる渋谷系?な宴に

 スペースシャワーTVのライブイベント【スペースシャワー列伝100巻記念公演 ~第109巻 結繋の宴~】が10月24日(金)に開催。ASIAN KUNG-FU GENERATION、group_inou、HINTOら3組が、東京・新宿LOFTに集結した。

 幕開けを飾ったgroup_inouはスタートの「COMING OUT」で一瞬にしてオシャレなクラブ空間を演出してしまう。直後のMCではcpが「見える?」とオーディエンスに問いかけ、カンフーの道着に似たステージ衣装を自慢げに披露すれば、imaiは「カンフージェネレーションぽいね。」と、息のあった掛け合いでフロアに一笑い作り、「MYSTERY」、「THERAPY」を次々と投下。imaiが体を激しく揺らしなが放つ、ダンスビートとロックグルーヴを昇華させたスタイリッシュなサウンドに、cpのキレッキレのステージでの立ち振る舞いから放たれる洗練されたラップ、それに反応したオーディエンスは体を縦に横に、各々好きなようにサウンドを感じながら彼らのステージに心酔していく。終盤には、映像収録されていることを気にしてか、十分なほどに盛り上がりをみせていたアクトをさらにヒートアップさせるかの如く、imaiは「いつも盛り上がる曲やるんで。(笑)盛り上がってください!」とフロアを煽れば、透かさずcpは「自分で言うな!(笑)」とツッコミを入れつつ、鉄板チューン「RIP」、「MAYBE」を披露。本イベント最年少の彼らが見事トップバッターを勤め上げてくれた。

 続いては、先に登場したgroup_inouと、今年3月にリリースしたスプリットシングル「HINTO×group_inou」で共演も果たしているHINTOだ。安部コウセイ(Vo/Gt)のトレードマークのサングラスが、証明を浴びてギラりと光り「かなしみアップデイト」がスタート。シティー・ポップを匂わせつつ、ファンキーなバンド・グルーヴとフロアを突き抜けるほど芯の通った安部コウセイの歌声がオーディエンスを魅了する。HINTOとしては初登場であったが、安部コウセイを始め、伊東真一(Gt)、安部光広(Ba)らが所属していたバンド、SPARTA LOCALS時代に、スペースシャワー列伝でASIAN KUNG-FU GENERATIONと共演していた話しや、ゴッチこと、後藤正文との秘話も語り、フロアのテンションをぐんぐんと上昇させていく。後半には、「攻めるんで皆さんよろしくお願いします!」と告げると、捲し立てるようなデス・ボイスのが響き渡る「メガネがない」、印象的なギター・フレーズに耳を惹きつけられるダンサブルなナンバー「アットホームダンサー」を披露。そして、暗転が明け、サングラスを外した安部コウセイが「戦う曲です!」と言い放ったラストの「エネミー」でアクトを締めくくった。

 そして、ラストには、もちろんASIAN KUNG-FU GENERATIONだ。落ち着いた面持ちで登場した彼らであったが、「All right part2」がスタートがするや否や、ステージ上から発せられる心地よい熱気があっと言う間にフロアにも浸透していく。続く「アフターダーク」では、曲の最後に後藤正文(Vo /Gt)がギターを高々と掲げれば、オーディエンスはさらにヒートアップ。「こんばんわ。」と、挨拶も程々に「スタンダード」、「惑星」、「N2」と、黙々とパフォーマンスが進んでいく展開も彼ららしい。MCでも後藤が「新宿LOFT…ASIAN KUNG-FU GENERATION久しぶりだよね。」と話し始め、自身の新宿LOFTでの思い出を語ってくれたかと思えば、「109巻だし渋谷系のバンドが集ったね。(笑)俺らも渋谷系だし。(笑)」 と、渋谷のシンボル、SHIBUYA109にかけて、スペースシャワーTVの意図も新宿という地もおかまいなしに“渋谷系の宴”と勝手に題し、フロアをドッと湧かし、盛り上げてくれた。そして、「Re:Re:」とタイトルを告げ、アクトは一気に後半戦に突入。続く、「君という花」を経て、ラストは「ワールド ワールド ワールド」からシームレスに「新しい世界」へ。コアなファンをもうねらせた特別感のあるセットリストと、煌めきを放ち続けたストレートな歌声とサウンドは、フロアに集った全ての想いを乗せて、オーディエンスをラストまで導いてくれた。

 フロアに残るギターの残響が鳴り止んだと同時に、アンコールの催促がすぐに始まる。少しして再登場した彼らは、「渋谷系の宴、記憶して帰ってください!」と、最後の最後まで冗談を引っぱりながら「今を生きて」を披露し、3組の繋がりが確かにみえた本イベントは幸福感に包まれながら終幕した。

 【スペースシャワー列伝】各公演の模様は全3回に分け放送。第1回目は10月28日(火)にスペースシャワーTVにて特別番組としてオンエア予定。

Photo by Kazumichi Kokei

◎番組放送情報
スペースシャワーTV『スペースシャワー列伝100 Vol.1』
<初回放送>
2014年10月28日(火)23:30~24:00
<リピート放送>
11月予定
info:http://www.spaceshowertv.com/retsuden/100/