SuG 悔しくて眠れない日々を超え涙の復活 野生化したメンバーも?
SuG 悔しくて眠れない日々を超え涙の復活 野生化したメンバーも?

 2012年12月29日 国立代々木競技場第二体育館でのワンマンライブ(http://bit.ly/1ewvmDW)をもって活動休止したSuG。ちょうど1年後となる2013年12月29日 同所にて復活公演【SuG Onemanshow 2013“update ver.0”】を開催した。

<復活ワンマン この1年間をどう生きてきたか試される場>

 武瑠(vo)は同公演を迎えるにあたって「この1年間をどう生きてきたか、その答えというか、それが試される場。そういう意味では怖いし、楽しみだし、いろんな気持ちが混ざってますね。ただ「やっとできる!」みたいな、単純なものではない。生きている意味が、この1年間にちゃんとあったのか。1年前の自分よりレベルアップしていないと意味がない」と語っていたが(http://bit.ly/1a7pIZD)、超満員のファンによる嬌声を浴びながら登場した彼らは、明らかに個々の歌唱/演奏スキルを強烈に進化させており、しかも冒頭が「0 song」。活動休止期間、彼らとファンの絆を繋げ続けた大切なナンバーがいきなり披露された為、会場は一瞬にして涙に濡れる。

<愛すべき者たちと「ただいま」「おかえり」のコール&レスポンス>

 しかし今日は再会を喜ぶパーティーでもある。すぐさまキラーチューンが畳み掛けられ、目前に広がるのは、音楽で大はしゃぎするSuGの5人と、その腕を振り上げては狂ったようにヘドバンするファンの光景。甲高いガーリーボイスでメンバーの名を叫ぶ者もいれば、ひたすらデスボイスを繰り返す者、バンギャに負けじと弾けまくる男性もと、彼らの音楽性同様に多種多様のファンたちが、待ちに待った夜を思い思いに楽しみまくる。そんな愛すべき者たちと「ただいま」と「おかえり」のコール&レスポンスを繰り返すと、今日はみんなの期待以上に突き抜けたライブをお届けすると約束。

<活動休止前より明らかに野生化したyuji>

 その宣言通り、大団円で多用してきた「39GalaxyZ」を早々に披露し、「愛してるぜぇ!!」と叫びながら「ひとりひとりいびつなこころで 支えあう此の場所が 失くせない失くしたくはない たったひとつの居場所なんだ」と大合唱を生む。その後もmasato(g)が機材トラブルに見舞われながらもshinpei(dr)と独創的なセッションを展開したり、それに負けじとChiyu(b)がサックスを披露したり、yuji(g)が活動休止前より明らかに野生化した言動で笑いを生んだり、大曲「Pastel Horror Yum Yum Show」をかつてない完成度でお届けしたり、もう観客は彼らの一挙手一投足に驚き、歓び、高揚の一途を辿る。

<今日は始まりだから。この会場もちっちゃかったなって思える>

 本編ラスト「不完全Beautyfool Days」までで十分に完全復活ぶりを体感させた彼らだが、アンコールは更にエモーショナルな内容に。shinpeiは「またみんなと一緒にこんな素敵なステージを作っていけるってことは、凄い幸せ」と声を詰まらせ、Chiyuは「みんなの顔を見た瞬間にモヤモヤが取れて、これからちゃんと頑張っていこうとすごく思えた」とコメント。yujiは水谷豊やふなっしーのモノマネを披露し、masatoは「今日は始まりだから。また次にライブやるときにみんながいっぱい来てくれたら、この会場もちっちゃかったなって思える」と、更なるステップアップへ向けた想いを語った。

<新曲で活動休止期間に溜め込んだ想いがスパーク>

 そして「次にやる曲は、そこにあるべきものがないっていう意味です。この1年間の想いをすべて込めました。聴いて下さい。感じて下さい。暴れて下さい……MISSING!」と新曲を披露するのだが、その最狂ヘヴィネス渦巻くサウンドに一同驚愕しながら、すぐさまヘドバンで呼応。活動休止期間に溜め込んだ想いがスパークしていくこの曲ひとつで、SuGがどれだけの進化を遂げたのか。また、これまでSuGに興味を持たなかった者たちも巻き込める可能性。それを大いに感じさせてもらえた。なお、この曲は2月にシングルリリースされる。

<武瑠、号泣>

 「活休、復活……楽勝でした!」と述べた武瑠だが、すぐさま「楽しいという言葉を言うのには、こんなにも努力が必要なのかと。こんなにも真剣に生きてないと、楽しいと思えないのかと。それを思い知らされた1年でした。(それでも)楽勝だって言えるのは、ゼロになるかもしれないのに飛び出した俺たちを待っててくれたみんなと、今まで関わってくれた、SuGを創ってくれたすべての人と、そして……俺たちがどうなるか分からなかったのについてきてくれたマネージャー。ありがとうございました!」と、号泣しながら語った。

<ようやく掴んだ自由の中で>

 「悔しくて悔しくて眠れなくてぶっ壊れそうなぐらい悔しいことたくさんあったけど! 本当にみんなのおかげで復活楽勝だったんで!」と、最後は「dot.0」「LOVE SCREAM PARTY」「ときどきすてきなこのせかい」の3連発。再会の宴を終えた5人は肩を並べてステージ中央で笑顔を浮かべる。SuGを自らの手で消し去る可能性もあったこの1年強を超え、ようやく掴んだ自由の中で彼らはどんな夢を追い、同時に我々にどんな夢を見せてくれるのか。

 なお、2014年は、2月のシングルリリースを皮切りに、3月から全国ツアー、4月からアジアツアーがスタートし、5月6日には初の日比谷野外大音楽堂ワンマンライブを開催することが発表されている。

取材&テキスト:平賀哲雄


◎ライブ【SuG Onemanshow 2013“update ver.0”】
12月29日(日)国立代々木競技場第二体育館 SET LIST:
01.0 song
02.gr8 story
03.Life2Die
04.39GalaxyZ
05.武士道 -bushido-FREAKY
06.UMBILICAL
-masato & shinpei session-
SE.welcome II
07.mad$hip
08.R.P.G. ~Rockin' Playing Game
09.小悪魔Sparkling
10.無条件幸福論<album version>
11.「口約束」
-yuji & Chiyu session-
12.Lollipop Kingdom
13.Pastel Horror Yum Yum Show
14.Howling Magic
15.Toy Soldier
16.☆Gimme×Gimme☆
17.不完全Beautyfool Days
En1.sweeToxic
En2.Vi-Vi-Vi
En3.MISSING
En4.heavy+electro+dance+punk
En5.dot.0
En6.LOVE SCREAM PARTY
En7.ときどきすてきなこのせかい