森まゆみ(もり・まゆみ)/1954年、東京都生まれ。地域誌「谷中・根津・千駄木」の創刊・編集に関わる。98年、『鴎外の坂』で芸術選奨文部大臣新人賞、2014年、『「青鞜」の冒険』で紫式部文学賞を受賞。著書に『暗い時代の人々』など、ノンフィクション、評伝など多数(photo 写真部・東川哲也 撮影協力 ミロンガ・ヌオーバ)
『昭和・東京・食べある記』 (979円〈税込み〉/朝日新書) 昭和の東京に生まれ育った著者が、子ども時代から現在まで、記憶に残る東京の老舗を訪ね歩いた食紀行。上野、浅草、銀座・日本橋、神田・神保町など13のエリアから、天ぷら、とんかつ、そば、カレー、中華料理、フルーツパーラー、大衆酒場など39の名店を選び出し、店の歴史から代々続く店主の「昭和史」と数々のエピソードを聞き書きで描き出す。後継者たちへのエールも込められている