『大奥』の徳川家光は、将軍の男女が入れ替わる始まりの人物。母親を殺され、大奥では男装を強いられ、跡継ぎを産むことだけを望まれる。万里小路有功は京の僧侶だったが、江戸入りすると、春日局の策略で家光の閨事の相手として、無理矢理、還俗させられる。孤独な2人が心を通じ合わせるのが、打ち掛けの名場面 (c)よしながふみ/白泉社
よしなが・ふみ 1971年、東京都生まれ。『大奥』は漫画誌「メロディ」(白泉社)で16年間連載し、全19巻の単行本は累計発行部数600万部超(電子版含む)。「第13回手塚治虫文化賞マンガ大賞」、「ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア賞」(現アザーワイズ賞)など受賞も多数。現在は「環と周」「きのう何食べた?」を連載中。(c)よしながふみ
女性の徳川家茂に公武合体策で嫁いだ和宮も女性。自ら望んで弟の身代わりに大奥に入った。流水紋の裃姿は大奥総取締の瀧山 (c)よしながふみ/白泉社