■衛藤慎也(聖光学院)
ポジション:投手
身長体重・投打:176㎝・74㎏・右投右打
評価:B
おすすめ球団:楽天
初戦で小園海斗(報徳学園)に3本のツーベースを浴びて惜しくも敗れたものの、故障を抱えていた選抜とは別人のようなピッチングで大きな成長を見せた。左肩の開きをよく我慢した左右のぶれのないフォームで、ボールの出所が見づらく、スピードもコンスタントに140キロ台中盤をマーク。コーナーを突くコントロール、高低をうまく使う投球術、終盤でも球威の落ちないスタミナも見事だった。投手陣の層を厚くしたい地元東北の楽天は補強ポイントに当てはまるだろう。
■山田龍聖(高岡商)
ポジション:投手
身長体重・投打:182㎝・80㎏・左投左打
評価:B
おすすめ球団:西武
サウスポーでは今大会最も注目を集めた選手。春季大会、富山大会では制球難に苦しむ場面が多かったが、テイクバックを以前よりもコンパクトにして、うまく上半身の力が抜けるようになり、安定感が一気に増した。スピードは130キロ台中盤が多かったが、ボールの角度は申し分なく、ここ一番でギアを上げた時の勢いは目を見張るものがあった。社会人野球へ進むと報道されているが、志望届を提出するようであれば、菊池雄星の後釜が課題の西武は狙いたい素材である。
■吉田輝星(金足農)
ポジション:投手
身長体重・投打:176㎝・81㎏・右投右打
評価:A
おすすめ球団:巨人
大会前から高校ナンバーワンの呼び声は高かったが、今大会での活躍でその評価を不動のものにした。上背はそれほどないが、下半身主導のバランスの良いフォームで無駄な動きもなく、強くしなやかな腕の振りも一級品。ここ一番で投げ込むストレートの勢いは圧巻だ。ボールの質だけでなく、打者との間のとり方、牽制、クイック、フィールディングなど投げる以外のプレーも素晴らしい。本人も好きな球団と答えた巨人は、若手のエース候補がいないだけに、ぜひ狙いたい素材だ。