さて、これはテレビ番組でも紹介されたことがあるので、日本では有名な都市伝説かもしれない。実はニューヨークの街づくりに日本人が関わっているというのだ。
江戸時代、日本を訪れたオランダ領事が、シンプルな日本の街づくりに感動して、徳川家康に街づくりのための人材として秦高尚を派遣してもらった。
秦は大阪を参考にしてニューヨークをつくった。というのも共通点として「2都市とも大きなふたつの川に挟まれている」、大阪の縦の道を筋、横の道が通りになっているところを「アベニュー」と「ストリート」にしたといったものだ。やがて、秦の働きが認められて、人々は愛着をもって「男、秦」と呼んだ。それが転じて……男、ハタ→マン、ハタ→マンハッタンとなったというのだ。
ダジャレもいいところだ。信じるのは自由だが、さすがに都市伝説を論破するのも野暮なので、簡単に本当の名前の由来を記しておこう。マンハッタン島は1609年イギリス人探検家ヘンリー・ハドソンによって発見されている。その際に先住民のレナペ族が「多くの丘がある島」という意味で「マンナハッタ」と言った。これがマンハッタンの由来とされている。人間の想像力は本当に無限大である。
■クイーンズの地下に軍の秘密基地がある
クイーンズにある廃路線に潜ったことがある。そこには、かつて使われていたらしき地下鉄の駅があった。その場所は地元のアーベックスの連中すら知らない、ニューヨークの秘密の場所だ。
いったい何が秘密なのか。それは、アメリカ軍の秘密基地があるというのだ、かつて、アメリカとソ連の間で繰り広げられた冷戦時代につくられた施設が眠っているのだという。
都市における軍や政府が建造した地下施設というのは、都市伝説になりやすい。日本でも知られているところで「千代田線核シェルター説」や「有楽町線軍用路線説」などがある。どちらも地下鉄の路線が皇居や国会、防衛庁などを通っているところから、要人の保護や輸送という観点から生まれたものである。