タレント・ジミー大西の半生を描いたドラマ「Jimmy~アホみたいなホンマの話」が20日から「Netflix」で配信される。同作の企画・プロデュースはジミーの“育ての親”である明石家さんま。さんまとの縁で、木村拓哉が特別出演していることも14日に明らかになり、新たな話題を呼んでもいる。
吉本興業関係者に話を聞いてみると、今回の特別出演は「さんまさんの初プロデュースドラマならぜひ」という木村の希望で実現。役柄はさんまの先輩芸人という設定で、さんまを演じる俳優・玉山鉄二との掛け合いを披露している。
さんまと木村は数々の番組で共演しており、プライベートでも親交が深いことで知られるが、今回の出演はまさにさんまの人間力が引き寄せたもの。これまでの取材メモを紐解いてみても、さんまへのあふれんばかりの思いを語る取材対象者がたくさんいたが、その中でも特に印象に残っているものをピックアップしてみた。
以前、別のコラムの取材で愛弟子とも言える村上ショージから聞いたのは、ショージが結婚する時の話。今から30年近く前の1989年。この年、ショージはハワイで挙式した。当時は今ほどの知名度もなく、当然金銭的にも全く潤沢ではなかったが、華々しい人生の晴れ舞台を迎えられた裏には、さんまの愛があった。
ショージによると結婚を考えていた頃、さんまから「オレも、よう知らんねんけど、こんな企画が来たみたいやわ。お前、ラッキーやな!タダでハワイで結婚式できるがな」と雑誌を見せられたという。
「当時、僕の結婚なんかにタイアップがつくようなことはありませんわね(苦笑)。だいぶ経って、周りからの話で僕も知ったんですけど、雑誌社からさんまさんに話が来たんです。『ショージさんの結婚式、特集を組んでやらせていただこうと思うんですけど、つきましては、さんまさんと大竹しのぶさんに仲人として登場してもらえませんかね?』と。当時、夫婦で一緒に出るということはしてらっしゃらなかったんですけど、僕のために即答で引き受けてくださった。そして全部を決めてから、そのことは一言も言わずに『お前、ラッキーやな!』とプレゼントしてくださったんです」(ショージ)
さらに、漫才コンビ「中川家」の剛は生涯忘れられない言葉をもらったという。デビューから5年ほど経ち、剛が心のバランスを崩してパニック障害になったことがあった。仕事場に行くのがしんどくてたまらない。密閉空間が恐怖に思え、電車にも乗れない。そんな状況が続き、せっかく増え始めた仕事もどんどんなくなっていってしまった。
とても仕事ができる状態ではなかったので弟の礼二に伝えて休みをもらい、休養を終えて、初めての東京での仕事がさんま司会の「明石家マンション物語」(フジテレビ系、1999年~2001年)だった。