ダンス&ボーカルグループ「DA PUMP」が約3年半ぶりにリリースしたニューシングル『U.S.A.』が話題となっている。
同曲は、90年代にヒットしたユーロビート楽曲となっているが、ミュージックビデオがYouTubeなどで公開されると、前時代的な曲調や歌詞などが若者を中心に「ダサかっこいい」とSNS上で話題に。
さらに、同曲の曲調がつんく♂がプロデュースしていた「モーニング娘。」など全時期の「ハロー!プロジェクト」の楽曲に似ていることからハロプロファンも巻き込む形で盛り上がりを見せて、「DA PUMP」のメンバーたちがMVで披露している“いいねダンス”をマネする動画をSNS上に公開する著名人や一般人が出てくるなど、ブームは広がりを見せている。
近年の音楽業界のヒットの法則を語るうえで、インターネットとの融合は欠かすことができない重要な要素となっている。
17年には、「DAPUMP」と同じ所属事務所の荻野目洋子の代表曲の一つで、85年にリリースされた『ダンシング・ヒーロー(Eat You Up)』が、YouTube上にアップされた大阪府立登美丘高等学校ダンス部による同曲を使用した「バブリーダンス」のPVをキッカケに再び脚光を浴びた。
16年に話題となったピコ太郎の『PPAP』も、YouTube上にアップされた動画をジャスティン・ビーバーが自身のTwitterで「お気に入り」とツイートしたことで世界的なヒットに結びついた。
こうした現象の先駆けともいえるのが、AKB48グループが巻き起こした“恋チュン現象”だろう。
13年に同曲がリリースされると、多幸感あふれる曲調と振付が老若男女を問わず愛され、YouTubeにおけるMVの視聴回数が1億回を突破。
世界中で同曲のMVと同じダンスを踊った動画が次々にネット上に公開されるといった一大ムーブメントを巻き起こした。
もっとも、今でこそネットとの融合が盛んな芸能界だが、ネットが普及しはじめた当初は、年配の業界の実力者を中心に拒否反応を示すケースもまま見られた。