関西学院大学アメリカンフットボール部のクオーターバック(QB)にタックルした日本大学の選手の会見を受け、日大アメフト部の内田正人前監督と井上奨コーチが23日夜、開いた緊急会見が話題を呼んでいる。
マスコミに記者会見の招集がかかったのは開始1時間前の午後7時。各社が慌てて駆けつけたが、会見の話題をさらったのは先の2人だけではない。まさかの”珍”司会者の登場に視線が集中した。
「(日大の)ブランドは落ちません!」
「(会見を視聴者が)見てても見ていなくてもいい」
そう語気を荒げて会場の記者たちと激しい舌戦を繰り広げたのは、日大企画広報部の米倉久邦氏。
実は、元共同通信の記者で経済部長や論説委員長も務めた華麗なる経歴の持ち主だ。
共同通信によると、2002年に共同通信を定年退職し、それ以降はフリージャーナリストとして活動しているという。
「社内でもあの会見、話題になってますよ。現役の記者時代からああいうものの言い方をする人で上から目線で言ってしまう…。変っていないというか」(共同通信記者)
米倉氏は、1986年に『女の時代がやってきた 女で儲けるビジネス学』を共同通信社より上梓。その後は『そうだ、山へ登ろう!森林インストラクターになっちゃった』(三五館)、『六十歳から百名山』(新潮社)、『森をゆく「人と森のかかわり」を訪ねて』(日本林業調査会)などを執筆。さらに経歴を調べると、高校・大学と山に親しんでおり、57歳のときには森林インストラクターの資格を取っているという。
米倉氏の様子がおかしくなったのは会見が始まって1時間半が過ぎた頃。記者の「選手のアメフト人生を奪っているかもしれないが、心の痛みはないか」という質問に対し、井上コーチが考え込んだ様子を見せた。すると、突然米倉氏が「仮定の質問はやめてください。もう、9時半を過ぎましたんで、1時間半以上やっています。これで終わりにしたいと思います」と制し、会見を切り上げようとした。