試験直前期に必要な勉強法とは(写真はイメージ)
試験直前期に必要な勉強法とは(写真はイメージ)

 11月19日に実施されるTOEICテストに向けて、最後の追い込みをしている人も多いだろう。英語学習本を多数執筆する濵﨑潤之輔さんに、公式問題集の効率的な活用法を聞いた。これを実行すれば、テスト直前の大幅スコアアップも夢じゃない? 「AERA English 2017 Autumn & Winter」(朝日新聞出版)から抜粋してお届けする。

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「本番に備えるなら、『公式問題集』が一番。『公式』で傾向とスピード感、ペース配分を把握するのが、スコアアップの早道です」

TOEICで約2時間、英語の問題を解き続けていくには相当な集中力が必要だ。

濵﨑さんによると、その基礎体力となるのが「単語力」と「文法力」だという。

「この二つがないと、文意がわからず集中力が途切れてしまいます。TOEICの問題は中学英文法で8割方はカバーできますので、まずは中学レベルの英文法参考書と頻出単語集に取り組みましょう」

そのうえで活用したいのが、TOEICテスト開発機関が実際のテストと同じプロセスで作成した「公式問題集」だ。濵﨑さんいわく「実際のテストを受けるには誰もが取り組まないといけない教材」で、過去問題集がないTOEICの学習において、最も本番に近いコースを体験できる。

 リスニング問題では、英文を見ながら音声を聞く勉強法が効果的だという。文字と音と意味を結びつけるのだ。不正解の選択肢も含めて、わからない単語や表現があればきちんと覚えることで、基礎体力は上がり、リーディング力の向上にもなる。

 リスニングでは、集中して聞くべきポイントがある。

「写真描写のPart 1に関しては、主語と動詞をしっかり聞き取りましょう。Part 2は、まず疑問詞を聞き逃さない意識を持つことが大切。Whereなら場所、Whenなら時間が問われているとわかります」

 75分間と時間が限られているリーディング問題は、走り切るスピード感とペース配分が重要となる。濵﨑さんによれば、Part 5は1問20秒、Part 6は1問30秒、Part 7は1問1分が目安。「公式問題集」に取り組む際は、時間を意識する勉強法が本番での結果につながる。

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