そうか。小さかったあの子が、もう選挙権を持つ年齢になったのか――。
希望の党による民進党議員の「排除」をめぐり、何ひとついい評判を聞かない彼である。「数は力」の政界なのに、その前からむやみに仲間を減らし、損になることばかりしている印象があった。今回の選挙への立候補をめぐりあてが外れた側が文句を言うのは当たり前で、本人なりに筋は通っているのかもしれない。それにしても、と思っていた。
最近の彼のブログやツイッターをのぞいてみた。真意をわかってもらいたい、という気分がにじんでいる。私へのメッセージもその一つなのかもしれない。
私には子どもがいない。だから想像するしかないが、父親にとって娘は絶対的な存在だろう。それに「恥ずかしくない闘いを」というからには、まだ言葉にできない何らかの確信、理想を胸に秘めているのだと思いたい。
理想はときに人を傷つける。とくに政治家の場合は社会すら脅かしかねない。
彼の理想はどうか。それは娘さんや将来の子どもたちの幸せにつながっているのだろうか。
彼が選挙後、また国会に戻ったとする。まだ力が残されていれば、理想に向かって突き進めばいい。
もちろん、その方向が「違う」と感じたら批判する。なすべきことをなす。それぐらいの時間はきっと私にもあるはずだ。