大学学長の最終学歴(1~18位)データは「大学ランキング2017」より。編集部調べ
大学学長の最終学歴(1~18位)
データは「大学ランキング2017」より。編集部調べ
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 大学トップである学長や理事長。選ばれるのは、その大学の教員のほか、企業や役所の出身者、創設者の親族など、大学により様々だ。なかには、複数の大学の学長を渡り歩く人物もいる。学長や理事長の在任期間などを毎年調査している「大学ランキング」(朝日新聞出版)をもとに、教育ジャーナリストの小林哲夫氏が解説する。

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 衆議院選挙で争点になりそうな森友、加計問題。森友問題のきっかけとなったのが、「安倍晋三記念小学校」として話題になった瑞穂の國記念小學院だ。今年4月に開校する予定だった小学校開設に当時道筋をつけたのが、大阪府私立学校審議会の「認可適当」という判断。責任者だった同審議会会長は、教育学者の梶田叡一氏である。

 梶田氏について、大阪府のウェブサイトには「これまで大学教授・学長として教育分野の研究活動を行い、専門知識を有していることから選任」(2017年7月1日付)と記してある。

 梶田氏は京都大出身。日本女子大、大阪大、京都大で教鞭をとった。その後の「学長としての教育分野の研究活動」がなかなかすごい。4つの大学で学長を務めているのだ。京都ノートルダム女子大(1998年~)、兵庫教育大(2004年~)、環太平洋大(2010年~)、そして奈良学園大(2014年~)だ。

 梶田氏は中教審副会長など、政府審議会、委員会の委員に多く任命されており、教育政策の立案に関わってきた。学習指導要領、教員養成課程の改定などである。高等教育にも造詣が深く、『新しい大学教育を創る―全入時代の大学とは』(有斐閣)という著書もある。学長に就任する上でのキャリアとして申し分ない。

 森友問題にめげることなく、梶田氏は来春、5つめの大学の学長になる。2018年度から学校法人桃山学院が運営する、桃山学院教育大(大阪府)だ。すでにウェブサイトで就任予定と告知されており、次のような抱負を語っている。

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