現在、放送中の民放ドラマで、一時は単話最低視聴率を記録するなどしていた藤原竜也主演の「リバース」(TBS系)。だがここにきて、じわじわと視聴率があがってきている。ベストセラー作家・湊かなえが原作を手がけ、主演には藤原、ヒロインは戸田恵梨香とビッグネームが揃っているだけに期待も大きい。
同作は、気弱でさえないサラリーマン・深瀬和久(藤原)の恋人・越智美穂子(戸田)のもとに、「深瀬和久は人殺しだ」と書かれた告発文が届くところから始まるヒューマンミステリー。キャストはほかに、Kis-My-Ft2の玉森裕太、小池徹平、市原隼人、YOU、武田鉄矢など、人気と実力を兼ね揃えた豪華な布陣となっている。
「TBSでの湊作品のドラマ化は、どれもじっくり見させる良質なものが多いのですが、今回はさらに、ドラマオリジナルのストーリーを湊自身が書き下ろしているんです。原作とは違う内容をドラマで打ち出していて、業界の人間の間でも注目度の高い作品です。原作では、意外な伏線から犯人が明らかになるのですが、そこをどう変えてくるかにも注目しています」(テレビ情報誌の編集者)
こうした作り込みが話題を呼び、一時1桁台に落ち込んでいた視聴率が、2桁台に回復。さらに、テレビウォッチャー社の満足度調査や、ウェブサイトの「おすすめしたいドラマ」調査、放送後のツイッターのつぶやき数などでも、上位にランクインしている。そして、ドラマの丁寧な作り込みに加えて話題となっているのが、藤原竜也の演技だ。
「藤原は、何をやってもダサい主人公を好演しています。どちらかと言えば、ほとばしるような熱い演技が特徴なだけに、冴えないダメ男役はこれまでになく、見逃せない。それ以外のキャストも個性的な人たちばかりですが、ドラマのトーンに合わせてかすごく調和が取れています」(同)
ネット上でも、「キャストの演技がうまいので何も違和感なく楽しめる」「芝居のうまさが秀逸」というように、藤原・戸田を始めとした実力派若手俳優たちの共演が見どころのひとつとなっている。一方で、視聴率が低迷した際には、その藤原の演技に対して、「藤原の演技はうまいけど、大げさで暑苦しい」「藤原の大根役者ぶりがドラマの邪魔」といった声もあがっていた。