一方で来年は、世代別代表の国際大会が2つ開催される。5月に韓国でU‐20ワールドカップ、10月にはインドでU‐17ワールドカップが行われる。久保は自身もアジア予選を戦い出場権を獲得したU‐17代表が主戦となるが、U‐20代表の内山篤監督は久保を飛び級で抜擢する可能性を示唆。12月に行われた現U‐19代表の南米遠征にも久保を帯同させており、その可能性を探っている。

 2001年生まれの久保は、本来2021年大会の主軸となる年齢だ。もし、来年のU‐20ワールドカップメンバーに選ばれると、通常よりも4年早い、2世代を超えた飛び飛び級での出場ということになる。

 もっとも育成年代において、早い段階で上のレベルを経験させることは、成長速度を速めるためにも、効果的だという考え方が主流である。もちろんそこには、単純にプレーの上手さだけでなく、メンタルやフィジカルなど、総合的な判断が求められてくるが、規格外のこの“神童”が4歳上の世界大会の舞台に立ったとしても不思議はない。

 来年、16歳となる久保が、今年以上に注目を浴びることは間違いないだろう。

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