勢いに乗れば手がつけられない。それが韓国の大エース、キムではあるのだが、むしろ攻撃をキムだけに偏らせることができれば、ブロック、レシーブで対策し、日本のリズムをつくることもできたのだが、他の選手を止めることができず、勢いに乗る韓国に対し、第3セット以降もなかなか日本は流れに乗ることができない。

 ミドルブロッカーの山口舞を投入後、ミドルからの打数もようやく増え始めたが、サーブで攻め続ける韓国に対し、苦戦が続く日本。第3セットも17-25で失い、追い込まれた状況で迎えた第4セット。13-17と韓国にリードされた状況で、アクシデントに見舞われる。日本にとって攻守両面に置いて絶対的な柱である木村沙織が左足を痛め、その後も出場を続けたものの、終盤に鍋谷友里枝と交代。さらに苦しい展開を強いられる中、ようやく使われ始めた荒木絵里香のBクイックや、途中出場の迫田さおりが19-23から連続サービスエースで21-23と2点差まで追い上げたが、序盤の連続失点が響き、セットカウント1-3で敗れた日本は黒星スタートとなった。

 試合前から木村の右小指のケガや、キムの腰痛など、情報が飛び交い、両チームにとってこの初戦がどれほど大きなウェイトを占めるものかうかがわれる中、五輪予選に続いて韓国に喫した黒星は、日本にとって非常に痛手であるのは間違いない。

 中1日を挟み、8日に行われるカメルーン戦は日本にとって格下の相手ではあるが、その後のブラジル、ロシア戦でさらに調子を上げ、1つでも上の順位で準々決勝へ進出するためには、第1セット同様にサーブで攻めることが絶対条件になるのは間違いない。

 短い期間でどれだけ立て直すことができるか。カメルーン戦にも注目したい。