4月4日、競泳のリオデジャネイロ五輪代表選考会を兼ねた日本選手権が東京辰巳国際水泳場で開幕する。5大会連続での五輪出場が懸かる北島康介や、五輪でのメダル争いが期待される選手たちの活躍に期待が集まる。
この大会を前に、すでに代表に内定しているのは男子400メートル個人メドレーの瀬戸大也、女子200メートルバタフライの星奈津美、女子200メートル平泳ぎの渡部香生子の3枠。今大会で五輪代表に選出されるためには、「各種目の2位以内」「派遣標準記録の突破」という2つの条件をクリアする必要がある。
そんななかで最も注目を集めているのは、2004年アテネ五輪、2008年北京五輪で2大会続けて100メートル平泳ぎ、200メートル平泳ぎの2冠を達成し、5大会連続の五輪出場を狙う北島だろう。2012年ロンドン五輪では個人でのメダルを逃し、2014年、15年と代表入りが叶わなかった。33歳を迎え、「引退」の2文字もちらつくなか、再びその力を見せつけ五輪への出場権を獲得することはできるか。
ロンドン五輪男子400メートル個人メドレー銅メダルの萩野公介は、右肘の骨折で昨夏の世界選手権を欠場したが、今大会は200メートル、400メートル個人メドレーと200メートル自由形の3種目に出場予定。幼いころから鎬を削ってきたライバルの瀬戸はすでに400メートル個人メドレーで代表に内定している。直接対決では並々ならぬ意欲で挑んでいくだろう。
女子では、自由形とバタフライで日本記録を3つ持つ驚異の15歳、池江璃花子に注目。今大会は女子50、100、200メートルの各自由形と100メートルバタフライにエントリーしており、新星の活躍は見逃せない。200メートル平泳ぎでは渡部香生子が代表入りを決めているが、この種目には今年2月に日本記録を樹立した金藤理絵もいる。好記録が生まれることを期待したい。
大会初日の4日は、400メートル個人メドレーで荻野と瀬戸が激突。翌5日には北島らが出場する100メートル平泳ぎと、序盤から注目種目が続く。どんなドラマが生まれるのか、7日間の熱き戦いから目が離せない。