たとえば、麻原彰晃の自伝的(?)な作品『転輪聖王』。表紙はSF映画「スター・ウォーズ」にそっくりだが、現実離れしたストーリーは本家を凌ぐ。
主人公の「しょう」は、冴えない高校生。学校のアイドルのレイちゃんに恋心を抱くが、彼女の心を射止めたのはお金持ちの同級生"大作"だった。このネーミングに他意があるのかどうかは不明だが、その大作のたくらみで万引き犯の濡れ衣を着せられる。
何をやってもうまくいかない主人公は「自分を超えたい」と願う。すると、シヴァ神が現れ、特別な力が授けられた。
修業を積んだ主人公は教祖「麻原彰晃」になり、超能力で人々を救済する。そして、ハルマゲドンから地球を守るために、いにしえの仏典が説き示す伝説の王「転輪聖王」を目指すというもの。
発行年は不明だが、副題には「あなたもなれるかも?」の文字が躍り、街頭などで無料配布された。
※週刊朝日緊急増刊 オウム全記録
▼▼▼AERA最新号はこちら▼▼▼