職業で差別するのは問題外としても、結婚相手の職業は結婚生活に大きな影響がある。年収だけでなく、労働時間の長さや休日が合うかどうか、仕事の忙しさや責任の重さによっても家族のありようが変わってしまう。昔から女性に人気なのはやはり、安定の公務員と高収入の医師だが、男性だって女性に求めたい職業があるはずだ。
ゲストハウスウエディングを展開しているアニヴェルセル株式会社が行った調査(首都圏・関西在住の20歳から36歳の男性492名が対象)によると、男性が妻にしたいと思う憧れの職業1位は、圧倒的な票数を集めた「幼稚園・保育園の先生(48.8%)」となった。つまり、2人に1人が幼稚園・保育園の先生を妻にしたいと思っているのだ。やはり「家庭的」「母性」といった、男性が好みそうなイメージが強いのだろうか。
2位に選ばれたのは意外にも「公務員」で29.3%。先行き不透明で、経済的な不安も多い昨今、安定した職業と収入を、女性と同じように男性も求めていると考えられそうだ。
3位に選ばれたのは「看護士」で25.2%。急速な高齢化社会の進行で需要が増え続けるのは確実だし、白衣の天使というイメージは男性にとって“憧れの的”であることを考えると、納得の結果といえる。ただし、看護師は今でも慢性的に不足し、あまりの過重労働に疲れている人も実際は多いはずなので、「看護士の夫」となるためには、妻をサポートする覚悟が必要だ。憧れのイメージだけが先行して、選んだ人が多かったのかもしれない。
4位にラインクインした「ウエディングプランナー(16・9%)」は、最近では女性がなりたい職業としても人気がある。5位の「クリエイター・デザイナー(16.3%)」と6位の「医師(15.7%)」は、ともに専門職の代表格といえる職業だ。
予想に反して7位となったのは「CA(客室乗務員、12.4%)」だ。CAといえば、女性にとってお約束の「憧れの職業」だったし、男性にも「妻にしたい職業」として人気を誇ってきた。ところが今回の調査では、まさかの7位。あまりにも高嶺の花なのか、男性陣が現実的な安心・安定を求めたのか……。
ちなみに「その他」を選んだ人の中には、「この中には(憧れの職業は)ない」や「職業はこだわらない」といった回答も含まれている。
ひとの仕事は実態以上にかっこよく見えたりするもの。当たり前だが、あこがれの職業であれば幸せな結婚生活が保証されるわけではないし、人気のあるものが自分に合っているとは限らない。そのあたりはお忘れなく……。