週刊朝日は6月8日号で、「大阪維新の会」ナンバー3の浅田均政調会長のインタビュー記事を掲載した。「維新の会参謀 浅田均大阪府議会議長激白150分 橋下徹選挙戦略の全貌」というものだ。次期選挙の目玉候補として東国原英夫氏、辛坊治郎氏らの名前を挙げた内容は大反響だった。しかし、記事掲載後、浅田氏本人がツイッターで「捏造に近い」などと週刊朝日を誹謗中傷しはじめた。浅田氏のツイートはまったくの事実無根だ。

 このインタビューは5月22日午後2時から、大阪府議会議長室で本誌記者2人が行った。浅田氏の同意を得た上で、応接テーブル上にICレコーダーを置き、オンレコ(発言者を実名で報じる)の取材が始まった。

 浅田氏はインタビューの中で、次期総選挙で橋下徹代表ら維新幹部の出馬は「大阪の有権者への裏切りと取られかねない。出馬は無理だと思います」と発言。それに代わる目玉候補として、東国原英夫前宮崎県知事、キャスターの辛坊治郎氏、中田宏前横浜市長、山田宏・日本創新党党首らの名前を挙げた。

 取材後、記者が「かなりおもしろい話でした。これってオンレコとオフレコ(発言者を匿名にする)ってあるんですか」と確認すると、浅田氏は、

「塾のことを主に。これからの政党の動きとか」

 と言ったが、記者の確認に対する直接の回答はなかった。本誌記者は取材終了時点で、維新政治塾の話より総選挙や政権構想の話のほうがニュース性があると判断していたため、浅田氏に対し、「インタビューという形で、伺った話をまとめさせていただいて構わないですよね」と念を押した。すると浅田氏は、

「ちょっとしゃべりすぎたわ。いつも(維新の議員には)しゃべるなって言っているのに、あんたも言ってるやないかと言われるかもしれんな」

 と、笑って答えた。

※週刊朝日 2012年6月15日号