小泉純一郎氏 (撮影/写真部・小黒冴夏)
小泉純一郎氏 (撮影/写真部・小黒冴夏)
安倍首相 (c)朝日新聞社
安倍首相 (c)朝日新聞社

 安倍晋三首相は4月1日の参院決算委員会で、本誌(4月10日号)に掲載されたインタビューで小泉純一郎氏が「退陣勧告」をしていることについて見解を問われ、「(政権を)放り投げることは考えていない」と語気を強め、辞任を否定した。世界中を襲ったコロナ事変。“首都封鎖”が叫ばれ、重苦しいムードの中、国会では自殺者が出た「森友」の遺書、「桜を見る会」など疑惑追及がやまない。小泉氏が最後通告した衝撃のインタビューをお届けする。

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──世界中で新型コロナウイルスの感染が拡大し、東京五輪の開催も1年程度の延期になりました。

 延期の決断は妥当だと思いますよ。これだけ感染が広がっている現状で、開催に向けての準備もあるし、なるべく早めに決めたほうがいい。つくづく、最近思うのは、世の中何が起こるかわからないね。まさか、五輪が延期になるとは少し前までは思ってもいなかった。

──当初は政府も大会組織委員会も国際オリンピック委員会(IOC)も延期を否定していましたが、トランプ米大統領が3月12日に「1年の延期」を提案してから、流れが変わりました。

 一番影響力がある国だからね。その発言があってからカナダやオーストラリアなどが選手団を派遣しない意向を示したし、それも影響したと思うね。日本は新型コロナに対しての対応は今のところ、うまくやっている。日米関係はこの先も一番大事です。

──ご自身が首相の時代に起きたとしたら、どう判断されますか。

 仮の話なら、私はそもそも真夏に開催する五輪に手を挙げないよ。招致した時点でおかしいと思っている。五輪招致委員会は「一番いい季節で」と言って招致した。日本の一番いい季節は春か秋ですよ。真夏の開催はアスリートにとっても観客にとってもよくない。延期したから来年の夏にやろうではなくて、経済的影響を考えても……5月がいい。

──厚生大臣を3度務められましたが、今回のコロナ禍をどう見ていらっしゃいますか。助言などはありますでしょうか。

 厳しい状況が続くイタリアや米国に比べれば、日本はまだいい状況だろう。日本の医療は世界最高水準だ。医療保険制度、社会保障制度など、日本は北欧の福祉先進国を見習ってやってきたが、最近では日本が見習われる側になってきているほどだ。現役に任せますよ。

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秦正理

秦正理

ニュース週刊誌「AERA」記者。増刊「甲子園」の編集を週刊朝日時代から長年担当中。高校野球、バスケットボール、五輪など、スポーツを中心に増刊の編集にも携わっています。

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