――今後、保育士への挑戦はどうなるのでしょうか?
4月から通信制の短期大学に入学します。仕事の合間に勉強して、卒業できれば保育士試験の受験資格が得られます。まずはそこが目標です。
――そこまでして保育士を目指す理由を教えてください。
昨年、芸能活動25周年を迎えました。振り返ると、ウルトラマンに始まり、アニメのポケモンやチャギントンの曲を歌ったり、子ども番組の司会をさせていただいたこともあります。気づけば、子どもにまつわる仕事をたくさんさせてもらった。そしてこれまで育児休暇を2回いただいた経験をいかして、世の中になにか発信したいとも考えていた。そしていつからか、「自分の保育園を作りたい」と思うようになったんです。保育士の資格取得を目指しているのは、そのために専門的な知識を学ぶためです。
――新たに保育園を立ち上げるということですか!?
子どもが「冒険団」という自然の中で遊びながら学ぶような団体に所属しています。そのつながりで、体育関係の先生や自然科学の専門家の方々との人脈があるんです。他にも、サーフィンや音楽などの趣味仲間で、いろいろな業界の人たちとつながりがあります。こうした人たちを講師に招いて、子どもの可能性を広げるような、実学的な保育ができないかと思いました。
――そんな大きな夢を抱いていたとは……。
とはいえ、実現にはお金が必要です。だから企業や地域を巻き込みたい。例えばディズニーランドは、アトラクションごとにスポンサー企業が付いている。あのようなビジネスモデルを真似できないかと。「保育園落ちた、日本死ね」問題があったように、今の子育てって当事者である親だけでストレスを抱えてしまっている。「子どもはみんなで育てていくんだ」っていう雰囲気がないじゃないですか。この意識を変えたい。
――その子育ての大変さを痛感したのは、育児休暇ですか?
はい。初めて育休を取った11年前は、「クイズ!ヘキサゴン!」のレギュラーで仕事が忙しい時期でした。当時は子どもが3人いましたが、家事・育児は奥さんに任せっぱなし。なので家庭の状況がわからない、子育てに関わる時間もない。当然、奥さんとのケンカが増えました。家と職場を往復するだけの毎日が空しくなって、4人目の子どもを授かったときに育休をとる決意をしました。
主婦の仕事って、やって当たり前の世界なので、誰も褒めてくれない。社会で働けば給料がもらえたり、目標があったり、出世したり、達成感があるんです。でもそれが主婦にはない。帰ってきた夫が「ご飯つくってくれてありがとう」もなければ「おいしい」の一言もなければ、そりゃあ怒りますよね。