放送作家でコラムニストの山田美保子氏が楽屋の流行(はや)りモノを紹介する。今回は叶恭子さんプロデュースの『ディフストーリー』のリップグロス。
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美容に一家言もつ女性タレントは多く、それを極めれば「化粧品プロデュース」という道が待っている。
だが、テレビ番組の場合、二言目には“商売”の話になるタレントは敬遠されるうえ、美容やダイエットにまつわる、そのものズバリな“商品”についてはCM内容にさえ、さまざまな規定をもつ局も少なくない。
だから、自身がメインのトークバラエティーなどにおいても「この商品を紹介してもらいたい」といったゲストからの申し出は、局側から「丁重にお断り」されてしまうものなのだ。
が、「使っている化粧品」や「いまハマっている美容法」などを視聴者がどうしても知りたいので、それがトークに必ず盛り込まれる有名人が、いる。叶姉妹の姉、恭子さんだ。
妹の美香さんと揃って出演する番組では、その昔から、海外で流行り始めた美容法を誰より早く実践していることでも知られていた。
私がいちばんビックリしたのは、近年特に若い女性に広まっている「アンダーヘアの処理」について、10年以上前から「ブラジリアン・スタイル」としてメディアで紹介していたことだ。
つい最近も、バストケアの一環でエクササイズをしすぎて、「いまでは左右の胸を自由に動かせる」とおっしゃっていた。すごい。
そんな恭子さんが以前からブログに綴っていらしたのが「わたくしは基本的に口紅は使用いたしません。すべてリップケアの後、グロスのみを使用します」ということ。当時は某外資系化粧品会社のグロスが愛用品として紹介されていたのだが、いまは、恭子さんプロデュースのグロスがある。
『ディフストーリー』のリップグロス、「ファビュラスピンク」と「ファビュラスレッド」だ。恭子さんの著書にも度々登場する「ファビュラス」=伝説に語られるほどのグロスには、情熱、愛情の象徴で、宝石の女王と呼ばれるルビーと、美の象徴とされるパールの成分を贅沢に配合。植物由来のアルガン、オリーブ、スクワラン、アーモンドの各オイルが乾燥から唇を守り、ヒアルロン酸やローズヒップが唇にハリと潤いを与えてくれる。くすみやシワなど、唇のトラブルをふんわりぼかし、保水力や浸透力に優れる。さらに、水分の蒸散を防ぐ効果のあるエチルヘキサン酸セテアリルを配合。これなら「リップグロスだけ」でもイケる。
恭子さんがテレビに出てきて、女性視聴者がまず目を奪われるのは「胸」ではなく「唇」ではないか。恭子さん本人も愛用のリップグロス。これは「買い」だ。
※週刊朝日 2020年4月17日号